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ジュリアン・アルバレスの可能性。マンチェスター・Cでアグエロの代わりになりうるか?

最後にマンチェスター・シティのトップチームがストライカーと契約したのは、なんと2016年だ。

ガブリエウ・ジェズスこそがそのストライカーだが、今ではサイドでプレーしていることを考えれば、純粋なセンターFWが最後にシティに加わったのは、ペップ・グアルディオラ就任前のウィルフリード・ボニーにまで遡ることになってしまう。

aguero-Trophy-manc(C)Getty Images

ここ数年間、移籍市場での動きが比較的少なかった理由は明確だ。シティには絶対的なフロントマンとしてセルヒオ・アグエロが控えていたからだ。

クラブ史上最も偉大なストライカーであり、プレミアリーグ史上4位の得点記録を持つアグエロ。これ以上の能力を持つ選手を見つけることは事実上不可能だった。

そして、これまであまりストライカーと契約してこなかったもう一つの理由は、純粋なセンターFW的な選手がいなくてもグアルディオラがシティを危険なチームにすることができたからであった。

偽9番を置いたり、2人の偽9番が入れ替わるようにプレーさせたり、MFを代役に据えたりしながら、グアルディオラはシティをプレミアリーグの頂点に引き上げ、現リーグ王者でもある。

だが一方で、ペップはストライカーの重要性をよくわかっている。アグエロが2021年夏にクラブを去ると、やっと代わりの選手を探すこととなった。

しかし、ハリー・ケインはトッテナムから引き離すことができなかったし、クリスティアーノ・ロナウドを突っついても何も得ることができなかった。パニックバイをすることなく、結局オーソドックスな9番を持たずに2021-22シーズンに突入した。

■将来性を見据えての獲得

Julian Alvarez River PlateGetty Images

シティはFWと契約しないまま7年間が経過していたが、それも1月の移籍移籍市場最終日に終わりを迎えることとなった。アルゼンチン代表のジュリアン・アルバレスを1400万ポンド(約21億7000万円)でリーベル・プレートから獲得したのだ。

だが、アルバレスがグアルディオラのチームに加わるには少し時間がかかる。この22歳はブエノスアイレスのクラブに少なくとも7月まではレンタルで残ることになっているのだ。

だが確かに、国籍やずんぐりした体格、アグレッシブなプレースタイル、そして得点力でアグエロと比較されるのは免れず、獲得の報は非常に興奮を覚えるものだ。昨シーズン、アルゼンチン・プリメーラ・ディビシオンで18得点を挙げたアルバレスはアグエロに傾倒しており、活躍が認められて代表チームにも選出されている。

アルバレスは来シーズンにシティのトップチームに割って入ると思われるが、7月以降もアルゼンチンに残る可能性や、シティ・フットボール・グループの姉妹クラブに所属する可能性も残っている。

「彼は南米最高の若手アタッカーだと我々は確信している」と語ったのはフットボールダイレクターのチキ・ベギリスタインだ。

「彼をマンチェスター・シティに連れてくることが叶ってとても嬉しい。彼が潜在能力を発揮し、トッププレーヤーになるために適した環境を提示できると信じている」

契約を交わす間に22度目の誕生日を迎えたアルバレス。そんな若手に対して5年半の契約を結んだということは、シティはこの移籍に関して長期的視野を持っているということを示唆している。

南米年間最優秀選手賞を受賞したアルバレスに対して多くの欧州クラブが興味を示していた。その中にはアカデミーの選手として2年間所属したレアル・マドリーも入っていたが、年齢に関するルールが影響し加入することはできなかった。

アルゼンチンに戻ったアルバレスは、リーベル・プレートの一員として2018年に宿命のライバル、ボカ・ジュニアーズを破ってコパ・リベルタドーレス優勝を経験。それ以来急成長を遂げたのだ。

だが、クラブの控えめな契約発表や、公式サイトに掲載されるインタビューもなかったことから、この契約は将来を見据えてのものなのかもしれない。

■狙うは大物ストライカー

Erling-Haaland(C)Getty Images

アルバレスを獲得したシティだが、今季終了後に大きな買い物をするという計画は依然として動き続けている。

ボルシア・ドルトムントのアーリング・ハーランドが依然として最有力候補。今季は、ブンデスリーガ14試合で16得点を決めたとあって、このノルウェー代表の争奪戦は苛烈を極める一方だろう。

契約解除金はおそらく6200万ポンド(約97億2000万円)から8400万ポンド(約131億7000万円)の間だろうと言われており、この21歳が高給を要求しているにも関わらずほとんどの欧州最高級クラブが興味を示している。

レアル・マドリーがハーランド争奪戦の最大のライバルと目されており、現段階の彼のキャリアにおいて、ラ・リーガへの移籍を望んでいるという情報もある。だが、マドリーとパリ・サンジェルマンの間でキリアン・エンバペについての取引が合意に至ったという報道が正しければ、ハーランドがスペイン首都に移動することは難しいのかもしれない。

ハーランドのエージェント、ミーノ・ライオラは移籍先としてエティハド・スタジアムが考えられることを認めている。父アルフ=インゲ氏はシティのOBであり、幼少期のアーリングをいつも試合に連れて来ていた。

他にも候補は何人かいる。例えばベンフィカのダルウィン・ヌニェス、アトレティコ・マドリーのジョアン・フェリックスに注目しているようだ。

だが、アルバレスにとってはプレミアリーグ王者に自身の価値を証明する道筋があり、アグエロの道のりを追うことができる可能性があることは明らかだろう。

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