ローマの選手としてインテルの本拠地に乗り込むFWロメル・ルカクだが、古巣のウルトラスからは激しい“歓迎”が待っているのかもしれない。
昨季はインテルにレンタルで加入し、チャンピオンズリーグ決勝進出などに貢献したルカク。今夏の移籍市場では完全移籍も噂され、実際にインテル側が獲得に向けて所属元チェルシーにオファーを出したことも伝えられていた。しかしイタリア複数メディアによると、宿敵ユヴェントスの接触によってインテル側との交渉をストップ。そのまま連絡を取らず、インテルが獲得交渉から撤退したとみられている。
最終的にはローマへのレンタルが決まったルカクだが、インテルのクルヴァ・ノルド(ウルトラス)は移籍破談後に「ロメルは不遇だった時期に全力で守ってきた我々全員を裏切った」と声明を発表。また、主将ラウタロ・マルティネスも「がっかりした。混乱の最中に電話したけど出なかったし、何年も一緒にいたのに『そりゃないよ』って」とコメントするなど、ルカクの行動は物議を醸していた。
そんな中、ルカクはローマの選手として、29日に行われるセリエA第10節でスタディオ・ジュゼッペ・メアッツァに乗り込むことになる。そしてインテルファンは、強烈な“歓迎”を準備しているようだ。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によると、インテルのクルヴァ・ノルドは試合前に3万個のホイッスルをファンに配布する予定だという。ルカクがボールに近づく度に笛を吹き、重圧を与えるつもりのようだ。イタリアでは最近でも、フィオレンティーナのファンがコッパ・イタリアでユヴェントスと対戦した際、ドゥシャン・ヴラホヴィッチを“歓迎”するために1万個のホイッスルを用意したことが話題となっていた。
しかし同メディアは28日付の報道で、ミラノ警察が試合中の屋内でのホイッスル使用を禁止したと伝えた。当初は許可を与える考えのようだったが、両クラブの警備担当や関係者によるミーティングを行った結果、治安維持のために決断したようだ。
ローマでは公式戦10試合で8ゴールと好スタートを切ったルカク。笛を吹かれることはなくなったようだが、試合中は厳しい重圧にさらされるかもしれない。




