Liverpool(C)Getty Images

リヴァプールは来季新フォーメーションに?補強&退団候補は?現地記者「来季に向けて最も興味深いのは…」

『GOAL』ではリヴァプールの補強の必要性、そして新シーズンの展望について独自に考察した。

リヴァプールのスカウトチーフを務めるバリー・ハンター氏と彼のチームは、2~3週間前から市場に向けて活発に活動しているとのこと。新スポーツディレクターに就任したジュリアン・ウォード氏のデータベースは、獲得候補選手に関する大量のレポートで膨れ上がっていることだろう。

では、リヴァプールは他に誰と契約を結ぼうとしているのだろうか?

例えば、ウェストハムのデクラン・ライスは、移籍金も給料も高いと見られている。アストン・ヴィラの若手FWカーニー・チュクウェメカは、現在イングランド代表としてU-19欧州選手権で輝いているが、ドルトムントに移籍する可能性もある。

インテルのニコラ・バレッラ、PSVのイブラヒム・サンガレも候補に挙がっている。クロップ監督はバレッラを特に評価しているようだ。ザルツブルクのルカ・スチッチはブレイクの可能性があると見られており、リヴァプールはオーストリア王者を所有するレッドブル・グループと強い関係を誇っている。

最終的に誰を狙うにせよ、リヴァプールがクラブのの獲得方針を貫く可能性は高い。2020年にバイエルン・ミュンヘンから20代後半のチアゴ・アルカンタラを獲得したのは例外だが、ディオゴ・ジョタ、イブラヒマ・コナテ、ルイス・ディアス、ダーウィン・ヌニェス、ファビオ・カルバーリョ、カルヴィン・ラムジーと、将来性の高い若い選手を獲得してきている。今後もそれは続くだろう。

もちろん、すでにクラブにいる選手たちのパフォーマンスによって、多くのことが変わってくるだろう。

例えば、エリオットは昨シーズンの初め、中盤3枚の右サイドでポジションを確保できる兆しを見せた。特にモハメド・サラーやアレクサンダー=アーノルドとのコンビネーションは有望だった。また、ジェームズ・ミルナーと1年契約を延長したのは賢明な判断であり、来夏の大幅な改革を示唆するものでもある。

おそらく、来シーズンに向けて最も興味深いのはケイタで、彼はマージーサイドでの過去3シーズンの内、今シーズンが最も出場機会が多かった(40試合)。このギニア人選手は、リヴァプールが求めているクリエイティブな選手であり、試合を変えられる存在だが、今まではフィットネス面からも一貫性が問題だった。彼は契約延長をする可能性が高いと見られている。

アレックス・オックスレイド=チェンバレンについては、リヴァプール内部からの情報では残留する可能性が高いとされているが、契約は来夏までで、1200万ポンド(約15億円)のオファーがあれば、移籍に傾くことは間違いない。

オックスレイド=チェンバレンは今シーズン最後の2ヶ月は全く出場機会がなかったが、サラー、ケイタ、サディオ・マネがAFCONで不在だった1月をはじめ、シーズンをを通して貴重な貢献をした。

ワールドカップを控え、試合が目白押しの今、監督たちができるだけ多くの選択肢を与えようとするのは当然のことだ。リヴァプールの中盤に関するより適切な質問は、それらのオプションが成果をあげられるかどうかということだ。

そして新シーズンのリヴァプールは、フォーメーションが変わるかもしれない。これは控えめに言っても、興味深い議論の追加である。

高いディフェンスライン、サイドバックのメガアタック、ワイドエリアでのマネとサラーのマジック、そしてバランスをとるための中盤の走力。ポジショニングの完璧さに頼る、クロップ監督独自の4-3-3システムに我々は慣れきっている。

しかし、マネの退団によって状況は一変し、サラー、ディアス、ヌニェス、ジョタ、カルバーリョ、フィルミーノといった選手たちがポジションを争う、より柔軟なリヴァプールが今季は見られると予想されている。エリオット、ジョーンズ、そしてオックスレイド=チェンバレンも4-2-3-1や4-4-2のフォーメーションでプレーすることができ、システムを切り替えることも可能だ。

最後に、リヴァプールの補強のやり方について知っていることがあるとすれば、それは彼らが長期的なターゲットを確保するために、短期的なリスクを取ることは厭わないということ。

2017年にフィルジル・ファン・ダイクの獲得に失敗したとき、彼らは翌年1月までにその選手を獲得するために「その場しのぎの」センターバックとサインはしなかった。それは1シーズン前の段階で獲得合意に至ったケイタや、GKのアップグレードとして唯一無二の存在として獲得にこだわり続けた、アリソン・ベッカー獲得の時にも同様に見受けられた。

リヴァプールは2019年にチャンピオンズリーグを制した後、ビッグネームとのサインはせず、そして2020-21シーズンにはトラウマとなる程の負傷者続出に悩まされたのにも関わらず、昨シーズンはたった1人(コナテ)を獲得したのみ。

だが、適切な選手が手に入るのなら、すぐに、しかも大金で動く用意があることがわかった。1月には、トッテナムがディアスを狙っていることが明らかになると、ディアスの獲得計画が早まり、一方ヌニェスの獲得は、マネを巡ってバイエルン・ミュンヘンと交渉が続いている間に迅速に合意を取り付けた。

中盤の選手の獲得の必要性が騒がれているが、現在の感覚では、「完璧な」ミッドフィルダーはいないと判断しているのだろう。そのため、リヴァプールが補強をしない選択しても誰も驚かないはずだ。

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