元リヴァプール指揮官ユルゲン・クロップ氏は、トレント・アレクサンダー=アーノルドへのブーイングについて語っている。地元メディア『リヴァプール・エコー』が伝えた。
地元出身で、6歳からリヴァプールのユースチームに所属したアレクサンダー=アーノルド。クロップ指揮下の2016年に18歳でトップチームデビューを飾ると、これまで公式戦353試合で23ゴール92アシスト、2度のプレミアリーグ制覇やチャンピオンズリーグ優勝にも貢献してきた。しかし現行契約満了に伴い、今季限りで退団することを発表している。
すると、長年所属したリヴァプールをフリーで去るという決断に一部ファンから批判が殺到。退団発表直後に本拠地アンフィールドで行われたアーセナル戦(2-2)では、67分に途中出場した際に強烈なブーイングが浴びせられている。このファンの反応は現地でも物議を醸しているが、前指揮官ははっきりと非難。リヴァプール大聖堂で行われたLFC財団のイベントにて、以下のように語っている。
「誰かにどう考えるべきと指図したいわけじゃないし、考えるべきことを伝えたいわけでもない。だが、その考えが間違っていると言うことはできる。自分の意見を隠すために時間を無駄にするつもりもないんだ」
「彼が出場した試合を見ていたが、ブーイングが聞こえた。歳をとったので私の耳のせいかとしれない。それで音量を上げると、『ブーイングだ』と呟いたんだ。気づくのに10秒ほどかかって、それからテレビを消した。はっきり言って、あの瞬間はこれ以上ないほどの失望だったよ。こんなのは100%、我々じゃない」
「『がっかりしたりイライラしたりするな』と言いたいわけじゃなくて、『忘れるな』と言いたいんだ。このクラブは忘れない。忘れないことで有名だ。良いことも悪いことも忘れない。だが悪いことは気にせず、良いことは覚えている。彼が去ることを喜ぶ必要はない。だが、彼がこのクラブのために成し遂げたことは忘れないで欲しい。私は絶対に忘れないよ」
さらにクロップ氏は、「彼は毎日このクラブのためにすべてを捧げてきた。もし誰かが怒るべきというなら、それはオーナーだろう。彼はリヴァプールのバッジを身にまとい、全力を尽くしてくれた」とし、これまでの活躍や功績を称えるべきだと主張した。


