名将マルチェロ・リッピ氏がイタリア国営放送『Rai』のラジオ番組「Radio anch’io Sport」のインタビューに応じ、イタリア代表や今シーズンのスクデット争いについて自身の見解を示した。
イタリア代表指揮官として2006年ドイツ・ワールドカップ(W杯)を制したリッピ氏は、広州恒大や中国代表の指揮官を務めた後に第一線から退いている。だが先月、ロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表がカタールW杯欧州予選プレーオフで北マケドニアに敗れた直後、愛弟子のファビオ・カンナヴァーロとともに次期監督候補に挙げられた。
リッピ氏は現場復帰の可能性やオファーを否定しつつ、アッズーリについて語った。
「代表? いや、私は戻らない。中国代表監督を退任した後に引退を決断したんだ。特にオファーの連絡は来なかった。仮に来ていたとしても断っていたはずだ。アッズーリがEURO(ユーロ)2020で優勝したことは非常に重要だった。現在、人材は豊富ではないがクオリティはある。残念ながら2大会連続でW杯に出場できないが将来は信じている。特にインテルの中盤はヨーロッパレベルでも稀なクオリティを持っているし、ミランの(サンドロ)トナーリも昨日の試合で決定的だった。イタリアにとっても良い兆しと言える」
また、元イタリア代表指揮官はミランとインテルによる今シーズンのスクデット争いや4位ユヴェントスについても見解を示した。
「今シーズンのリーグ戦は首位争いも残留争いもサプライズになった。ミラノの2チームによるスクデット争いは魅力的だね。両チームともに素晴らしい選手がいて強く、まだ先がまったく分からない。消化試合の少ないインテルがやや有利なように見えるがすべてがまだ分からない」
「ユーヴェはまずまずのシーズンだったがもっと良い成績を収めることもできただろう。最近は一定程度のパフォーマンスが見られるようになったが、誰もがユーヴェにはもっと多くを期待している。ただカルチョにはサイクルというものがある。それに同じチームが勝ち続けていたら、面白くもないだろう。(マッシミリアーノ)アッレグリ? ビッグクラブにふさわしい指揮官であり、ヨーロッパで最も信頼できる指揮官の1人だ」