20211030_Maeda(C)Kenichi Arai

名古屋グランパスがクラブ史上初のルヴァンカップ制覇! 堅守&決定力見せつけセレッソ大阪を撃破

JリーグYBCルヴァンカップ決勝の名古屋グランパスvsセレッソ大阪が、30日に埼玉スタジアム2002で行われた。

2021シーズンのルヴァン杯決勝では、初優勝を目指す名古屋と4年ぶり2回目の大会制覇を狙うC大阪が対戦。両クラブは27日の天皇杯準々決勝でも激突しており、その際はC大阪が3-0で勝利していた。

中2日というハードスケジュールの中、名古屋はその試合からスタメンを4名変更。前田直輝や相馬勇紀が選出されたほか、柿谷曜一朗は引き続き先発、シュヴィルツォクはベンチスタートとなった。

C大阪は山田寛人と奥埜博亮、GKキム・ジンヒョンのみが連続先発として残りの8名を大幅変更。乾貴士や坂元達裕らがスタートメンバーとなった一方で清武弘嗣はベンチスタートとなっている。

試合の立ち上がりは名古屋が両サイドを使って揺さぶりつつ主導権を握っていく。3分にはボックス手前中央から稲垣祥がグラウンダーのミドルシュートを放ったがGKキム・ジンヒョンがキャッチした。

落ち着いた守備から徐々に攻め込むシーンを増やしていくC大阪だったが11分にも名古屋がチャンスを作る。右サイドをドリブルで突破したマテウスがクロスを供給。ボックス中央でゴールに背を向けながらトラップした柿谷がオーバーヘッドで狙ったものの枠を越えていく。

C大阪はセットプレーや前線の飛び出しを生かして攻め込もうとするがなかなかシュートまでは至らず。25分にはボックス右で坂元がボールをこぼしたところに反応した奥埜博亮が右足を振り抜いたが枠を捉えることができない。

前半半ばごろから攻防の主戦場は中盤に。比較的C大阪がボールを動かして名古屋がカウンターを狙うという構図が続く。互いにミスの少ない集中したプレーを持続させて緊張感のある戦いを繰り広げたが、スコアは動かないままハーフタイムに突入した。

C大阪は後半開始から山田に代えて清武を投入。負傷明けから徐々にコンディションを上げてきた攻撃のキーマンをトップ下に配して変化をつけていく。

しかし、試合を動かしたのは名古屋だった。47分、左CKでキッカーの相馬が低い弾道のクロスを蹴り込むとボールはニアの密集地帯を抜けて中央でワンバウンド。飛び込んできた前田が体勢を低くしながら頭で合わせてネットを揺らした。

失点後にボールを保持して攻め込もうとするC大阪に対して名古屋は自陣に引きながらシュートまで持ち込ませない。C大阪は55分に加藤陸次樹に代えて実績豊富なベテラン、大久保嘉人を送り出す。名古屋は相馬と前田に代えて長澤和輝と齋藤学を起用した。

その後もC大阪が攻め込む時間が続くもののなかなかチャンスを作ることはできない。名古屋も5バックを敷いて固い守備を披露する一方でカウンターに転じることができず、73分に柿谷に代えてポーランド代表FWシュヴィルツォクを投入して追加点を目指す姿勢を打ち出した。C大阪も奥埜に代えて豊川雄太を起用し、試合は終盤戦に突入していく。

この交代の直後には名古屋陣内中央付近やや距離のある位置から松田陸が強烈なミドルシュートを浴びせるが左ポストを掠めつつ枠の外。78分にもボックス手前右からの松田のシュート性のボールに大久保が飛び込んで合わせるがわずかにミートできなかった。

しかしその1分後、またしても名古屋が決定機をものにする。ボックス左に抜け出したシュヴィルツォクのシュートがGKキム・ジンヒョンに阻まれたところに稲垣が反応。バウンドする難しいボールを確実にミートしてネットに突き刺した。名古屋は81分に木本恭生に代えて森下龍矢とサイドにフレッシュな選手を起用する。

そして、名古屋がリードを保ったまま試合が終了。堅守のチームが決定力も見せつける理想的なプランを遂行し、クラブ史上初のルヴァン杯タイトルを獲得した。

■試合結果
名古屋グランパス 2-0 セレッソ大阪

■得点者
名古屋:前田直輝(47分)、稲垣祥(79分)
C大阪:なし

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