ラツィオのクラウディオ・ロティート会長が8日、マルコ・バローニ新監督の就任会見に出席した際、チームに対する批判に反論した。
2023-24シーズンは成績不振が続き、今年3月にはマウリツィオ・サッリ元監督が電撃辞任したラツィオ。その後就任したイゴール・トゥドール前監督の下で復調したが、最終的に前年の2位を大きく下回る7位でセリエAを終えていた。
すると、シーズン終了後にはトゥドール前監督がまたも電撃辞任する事態が発生。さらに昨季まで主力だったフェリペ・アンデルソンにルイス・アルベルト、さらに鎌田大地が契約満了で退団。元ヴェローナ指揮官のマルコ・バローニ氏を新監督に招聘したが、現地ではチーム力低下が懸念されている。
しかし、新監督就任会見に出席したロティート会長は、チームへの批判に反論した。
「根拠のない話が耳に入ってくるが、ラツィオは縮小化をしているわけはなく、再編を行っているところだ。指揮官の選択も、技術的な評価に基づいて考えた末のものだ。バローニとは、人間的な面で申し分のないほどのクオリティと協力関係を見出すことができた。技術的な面については、今後証明してくれるだろう」
■監督の電撃辞任はロッカールームが引き金?
ラツィオ会長は、相次いで電撃辞任を決断したサッリとトゥードルについて「去っていた監督たちは、クラブとの間に何も問題なかった」と理解を示す一方で、一部の選手に対する強い不快感を露わにした。鎌田との延長交渉で代理人が1年延長のために250万ユーロ(約4.4億円)を要求したと非難したほか、昨年に年俸アップで新契約を結んだばかりにもかかわらず、フリー退団を要求したルイス・アルベルトに矛先を向けている。
「選手たちがクラブのために尽くさなければならないわけで、その逆ではない。かつて(アントニオ)ディ・ナターレは、ウディネーゼに残留するためにあらゆるオファーを拒否したが、現在はユニフォームへの愛着が薄れてきている」
「ラツィオでは、ロッカールームや選手たちの頭の中に問題があった。それがサッリ、続いてトゥードルの辞任を引き起こすことになった。フェリペ・アンデルソンのことだけは残念だ。彼は母国ブラジルへ帰国するという人生の決断を下したからね。だが、一部の選手たちは自らの要求を全て得たにもかかわらず、船を放棄してしまった」
「我々は3年以上、選手たちを引き留めてバンディエラ化できるものと考えていたのに。選手がやって来て『僕は明日、退団する』なんて言われたら、『退団はしてもお金は置いていけ』という話になる。それが当然だ。私のためというわけではなく、そういうシステムなんだ」


