Keito Nakamura Japan 06152023(C)Getty Images

中村敬斗への獲得オファーをすでに拒否?LASKはクラブ最高額15億円以上を要求か

■移籍市場で注目

オーストリアのLASKで今季ブレイクした日本代表FW中村敬斗だが、争奪戦は本格化しつつあるようだ。リンツが所在するオーバーエスターライヒ州の『nachrichten.at』によると、同クラブは移籍金を引き上げる狙いでいくつかの獲得オファーに断りを入れたという。

2021年2月にオーストリア2部のLASKのファームチームだったジュニアーズへのレンタルを経て、その夏に親クラブへ昇格を果たした中村。初シーズンは公式戦32試合9ゴール1アシストという記録を残したウィンガーだが、今季は36試合で17ゴール8アシストと大きく躍進。今年3月には日本代表初招集を果たすと、先日のエルサルバドル戦では2キャップ目にして初ゴールをマークした。

そんな中村だが、今年1月にはヘンク(ベルギー)やスタッド・ランス(フランス)、PSV(オランダ)、そして4月にはフランクフルト(ブンデスリーガ)が注目していると一部で伝えられていた。さらに先日イギリス『デイリー・メール』は、リヴァプールやアストン・ヴィラにバーンリー(プレミアリーグ)、ドルトムントやボルシアMG(ブンデスリーガ)、リヨン(フランス)も状況を注視していると報じている。

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■評価額は15億円?

そして『nachrichten.at』は、LASKはすでに中村に対するいくつかの獲得オファーに断りをいれたと報道。これまで報じられていなかったリール、あるいはランスだったと見られており、提示された移籍金は1000万ユーロ(約15億4000万円)に及ばなかったいう。そのため、ラドヴァン・ヴヤノヴィッチSD(スポーツディレクター)は受け入れなかったようだ。

また同メディアによれば、これまで具体的に打診したクラブはポルトガル3位のブラガ、そしてフェイエノールトだという。また、ここでもブンデスリーガ準優勝のドルトムントから中村に関して問い合わせがあったことが伝えられている。

『nachrichten.at』は、LASKがオファーを受け入れなかったことを「間違っていない」と強調。「どのクラブでも最初のオプションを即座に実現できるとは限らない。それに、移籍市場が本番を迎えるのは数週間先だ。各クラブが本気を出さなければいけない状況となれば、得られる移籍金もさらに上昇するだろう」とLASK側の判断を賢明としつつ、次のような見解も示した。

「断られた最初のいくつかのオファー額を見ると、ヤングスターへの評価額は明確。LASKは2025年までの契約を持つこの日本人選手を、おそらく1000万ユーロを超える移籍金を受け取らない限り手放さないだろう」

なお『transfermarkt.de』によれば、LASKがこれまで選手の売却で得た最高額は2019年夏、ヴォルフブルクがブラジル人FWヴィクトール・サーの獲得に支払った350万ユーロ。中村が今夏そのクラブレコードを大きく塗り替えるのは決定的かもしれない。

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