バイエルン・ミュンヘン元CEOのカール=ハインツ・ルンメニゲ氏が、今夏シュトゥットガルトからニューカッスル・ユナイテッドに移籍したドイツ代表FWニック・ヴォルテマーデについて言及した。
バイエルンは今夏、U-21EUROが開催される中、同大会で6ゴール3アシストを記録するなど印象的なパフォーマンスを披露していたヴォルテマーデの獲得に動いていた。しかし、5500万ユーロ+ボーナス500万ユーロと伝えられるオファーに納得しなかったシュトゥットガルトは、市場閉幕が迫る中、基本移籍金7500万ユーロでニューカッスルと合意し、ヴォルテマーデのクラブレコードとなる売却を成立させた。
クラブの監査役会の一員でもあるルンメニゲ氏は、ドイツ『BR』のインタビューでシュトゥットガルトとの交渉を回顧。同じく監査役のウリ・ヘーネス名誉会長やほかの首脳陣に向かって「我々はもはや受け入れられない規模に踏み込もうとしている。すべての要求をのむべきではない」と話していたという。そして、選手が「それを上回る金額でイングランドへ向かった」ことについて、次のように語った。
「シュトゥットガルトには祝福を送りたい。なぜなら、カギ括弧付きで言っておくが、あれほどの大金を支払う “愚か者”を見つけたのだから。我々バイエルンでは絶対にそんなことはしなかっただろう」
さらにルンメニゲ氏は、プロサッカー界で移籍金が際限なく高騰している現状について、世界サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)が協力して対話の場を設けるよう呼びかけた。「移籍に関するすべての責任は彼らにある。毎年“より高く、より遠く、より速く”というわけにはいかない。給与や移籍金は急激に上昇している。このやり方ではもはや続けられない」と警鐘を鳴らした。

