チャンピオンズリーグ(CL)の舞台でマンチェスター・シティに2-0と勝利したユヴェントスについて、OBでイタリア人人気解説者のパオロ・ディ・カーニオ氏らがイタリアメディア『スカイスポーツ』の番組内で見解を示した。
今夏、若手指揮官チアゴ・モッタの下で再出発したユヴェントス。直近の公式戦では4戦連続引き分けと勝利から見放されていたが、11日のCLリーグフェーズ第6節でジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティを2-0と下し、久々の白星をつかんだ。そんなユーヴェについて、OBのディ・カーニオ氏が自身の見解を示した。
「ユーヴェはまだ、アイデンティティを見つけ出せていないが、このシティが相手なら、やれるんじゃないかと常に思っていたよ。かつては守備固めをして願うしかなかったが、いまの相手には、破壊的な攻撃がなく、しっかり守れば勝てるチャンスがある。以前は、祈るしかなかったが、いまは倒せるチャンスがあると確信できる。ユーヴェはやや前半に苦しんだが、それほどでもなかったしね」
元ユヴェントス指揮官のファビオ・カペッロ氏も、古巣とシティのビッグマッチを語り、グアルディオラのチームを酷評した。
「いまは全てのチームがシティに対してより果敢に挑んでいる。いまのシティのプレーは遅くて常に同じプレーばかりだ。以前はより活発で、縦を狙うボールが多かったのにね。プレーは平坦で、判断も遅い。シティにとって難しい時期なのだろう。選手たちは、われわれが記憶していたような選手ではなく、ボールを奪われると脆い。(ドゥシャン)ヴラホヴィッチの得点シーンでは、4人いたのに自由にさせていた。あり得ない」
■与えるものがなくなったペップ
78歳のセリエAご意見番は、シティを巡る状況が深刻であると指摘している。
「長年が経過し、ある時期に到達すると、選手たちは指揮官のことを耐えられなくなる。指揮官が選手たちに与えるものが何もなくなるからだ。(アーリング)ハーランドは、クロスを受けられず、もはやどうやって彼にボールを入れるのかを分かっていないようだった。かつてのダイナミズムがない。ここから抜け出すために、ペップへ何とアドバイスしたらよいのか分からないほど、状況は深刻だ」
ディ・カーニオ氏もまた、グアルディオラに対する皮肉を述べ、スペイン人指揮官が引き際を間違えたとの見解を示している。
「彼の怒鳴り声は、かつては選手のモチベーションになっていたが、いまは拒否されているように見える。まるで逆の反応であるような印象を抱いた。彼は極めて多くの記録を樹立したが、同時に選手たちを消費した。契約延長をオファーされた時、彼はお礼を言って立ち去るべきだったんだ」




