7日のコパ・デル・レイ3回戦バルバストロ戦(3-2)で衝撃的な低パフォーマンスを見せたバルセロナFWジョアン・フェリックスについて、スペイン人識者はメンタリティーの問題を摘している。
昨夏にアトレティコ・マドリーからのレンタルでバルセロナに加入したJ・フェリックス。加入当初こそ良質なプレーを見せていたものの、ここ最近調子を落としていたポルトガル代表FWは、スペインリーグ4部のチームを相手に悪い意味で”主役”を演じてしまった。
前半に疑わしいオフサイドによってゴールを取り消されたJ・フェリックスは以降、怠惰なプレーに終始。攻撃面ではキレがなく、ボールを奪われても走らず歩き、チームメートがミスすれば嫌な顔をして……58分には彼の不用意なバックパスをきっかけとするCKから失点も生まれている。70分過ぎに交代でベンチに下がったJ・フェリックスのこの試合のデータはドリブル突破0回、クロス成功0本、ボール奪取0回、キーパス0本、デュエル勝利9回中2回、そしてボールを奪われた回数15回という散々なものだった。
そんなJ・フェリックスについて、厳しい意見を口にしたのがアルバロ・ベニト氏だ。レアル・マドリーの元選手&元下部組織監督で、ロックシンガーの顔も持ち、『モビスタール・プルス』『カデナ・セール』『アス』で解説を務めるこの著名な人物は、同試合をスペイン国内で放送した『モビスタール・プルス』で、J・フェリックスが抱える問題について、次のように語っている。
「私にしてみれば、バルセロナが来季J・フェリックスを買い取る条件としてあったのは、J・フェリックスがJ・フェリックスであるのを止めることだった」
「彼は不安定な選手だ。守備における振る舞いは監督の求めるレベルまで到達していない。彼の印象は“ワンプレーの選手”というもので、“1試合の選手”にもなれていないのに“1シーズンの選手”になるなんてあり得ない。それが私がJ・フェリックスから感じていることだ」
「彼に才能があるのは間違いない。問題は精神面なんだよ。極上のプレーを継続して見せる選手こそがクラック(名手)であるはずだ。彼にはクラックとなれる能力もゲームを理解する力もあるが、安定感を手にするために精神的に欠如しているところがある」
「彼に凄まじいクオリティーがあるのは確かだ。しかし現時点ではいくつかの試合で輝いても、“1シーズンの選手”になれる見込みがないんだよ」