Jリーグは21日、同日の理事会にて「審判員の懲戒処置に明らかな誤りがあった場合」の取り扱いに関するルールを決定したことを発表した。
現在のサッカー界では広くVARが導入されているが、誤審による退場をゼロにすることはできてない。そういった事例に対し、国際サッカー連盟(FIFA)並びにアジアサッカー連盟(AFC)規律委員会の権限において「明らかな懲戒処置の誤りを修正する」ことが明記されており、AFCをはじめ海外リーグにおいても同様のルールで運用がされている。
そしてこの度、Jリーグ規律委員会においても5月25日から同ルールを導入することが決定。これまで競技規則第12条第3項に定める違反行為によって選手が退場を命じられた場合は懲罰が科されていたが、今後は明らかな誤りがあった場合に懲罰が科されないこととなる。
なお、懲罰を科さないことが決定された場合も、公式記録の訂正は行わないとのこと。一方で、反則ポイントは加算しないことが明示されている。
今回発表された「審判員の懲戒処置に明らかな誤りがあった場合」に懲罰が取り消しとなる対象の違反行為は以下の通り。これらは「退場」に伴う懲罰の、国際基準に合わせた見直しとなっている。
■対象となる懲戒処置
(1)ハンドの反則を行い、相手チームの得点または決定的な得点の機会を阻止する(自分のペナルティーエリア内でゴールキーパーが手や腕でボールに触れた場合を除く)。
(2)フリーキックで罰せられる反則を行い、全体的にその反則を行った競技者のゴールに向かって動いている相手競技者の得点または決定的な得点の機会を阻止する(以下の「得点または決定的な得点の機会の阻止」に規定される警告の場合を除く)。
(3)著しく不正なプレーを行う。
(4)人をかむ、または人につばを吐く。
(5)乱暴な行為を行う。
(6)攻撃的な、侮辱的な、もしくは下品な発言をする、または行動をとる。
(7)ビデオオペレーションルーム(VOR)に入る。