■拮抗した展開も、先制点はフロンターレ
拮抗した戦いの中で勝敗を分けたのはセットプレーの質だった。
明治安田生命J1リーグは18日、第23節が開催され、J1新記録となる11連勝を目指す首位・川崎フロンターレは、今季唯一敗戦を喫している4位・名古屋グランパスと対戦した。
試合は立ち上がりから川崎Fが主導権を握る。ボールを左右に散らしながら鋭い縦パスをスイッチに中央を打開。例え中央が開かなくても、左サイドから三笘薫が積極的なドリブルで敵陣攻略を目指した。ファーストチャンスは3分。左サイドで三笘が仕掛けてラストパス。田中碧の狙いすましたシュートはわずかにゴール右へと外れた。
その後も攻撃を繰り返す川崎Fが完全にペースをつかんでいくのかと思われたが、10分も過ぎると名古屋が順応。ゴール前を固め、ボールを奪っては素早い攻撃で前を目指していった。特に右サイドの前田直輝が中側に入っていく動きとサイドバックの裏を突く動きを繰り返し、相手を引き寄せては逆サイドに展開。そこから、フリーになったマテウスが仕掛ける形でチャンスを創出した。
名古屋が盛り返したことで拮抗した展開となる中、先に試合を動かしたのはホームチームだった。44分、右サイドのコーナーキックを得た川崎Fは、これまで蹴っていた中村憲剛からキッカーを田中にスイッチし、ニアサイドに鋭いボールを供給。このボールに反応した谷口彰悟が後方にそらすと、中央で待っていた三笘がフリーで押し込み先制点を奪取した。
後半に入ると前半以上に白熱したバトルが展開されていく。球際の激しいぶつかり合いもさることながら、一つのミスが相手のチャンスにつながるヒリヒリとした空気がピッチ上を包んでいった。
■中村憲剛とジェジエウで“決める”
次はどちらが点を取るのか。
そんな問いに答えを提示したのは、川崎Fの中村とジェジエウだった。
57分、ゴール前でFKを得ると、中村は直接狙うのではなく合わせることを選択。コントロールされたボールをファーサイドに送ると、ジェジエウがヘディングで合わせ、これが中谷進之介に当たってゴールに吸い込まれた。
大きな追加点を奪った川崎Fは、さらに攻勢をかける。65分、左サイドのショートコーナーから再び中村のクロスにジェジエウが高い打点のヘディングを合わせ、3点目を奪取。この得点で試合の大勢を決めた。
終盤は名古屋に反撃される時間もあった川崎Fだが、最終ラインを中心に集中したディフェンスを見せて失点を許さず。今季唯一勝利がなかった名古屋を相手にセットプレーから3点を奪って勝利を手にした川崎Fは、J1新記録となる11連勝を達成している。
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