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川崎フロンターレが見せた新たな化学反応。山根視来のダイナミズムが家長昭博をより輝かせる

 約4ヶ月の中断期間を経て、迎えた明治安田生命J1リーグの再開初戦。久々の公式戦がいかに難しいかは、7月4日に行われた川崎フロンターレvs鹿島アントラーズのピッチで見られたものからも明らかだった。一方で、2-1で試合を制した川崎Fはポジティブな要素も感じさせている。

■「厳しい時間が続いたが…」

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 飲水タイムや5人交代による戦術的な駆け引き、夏間近の厳しい環境、久々のゲームによる試合観。特に後ろの二つは、時間が経つにつれて疲労度が高まり単純なミスが頻発していたあたりに、コンディションが整っていない中で夏場の試合を迎えなければいけない難しさを感じさせた。

 だからこそ、川崎フロンターレとしては苦しい試合で勝利をつかんだ意味は大きい。「なかなか良い形で試合を運べず、最後は厳しい時間が続いたが、あの時間をしっかりと耐えられたこと、跳ね返せたことはチームのプラスになると思う」とは鬼木達監督の言葉。内容面では課題が多く出たり、オウンゴールで失点を喫してしまった試合だったが、最後の局面で失点を許さなかったことは次へとつながる。

 もちろん課題ばかりではなく、ポジティブな要素も多かった。セットプレーからの得点や前半のボールの動かし方にはチームとしての狙いが出ており、中断期間に積み上げてきた成果がピッチに反映されていた。

■見付かった家長のパートナー

20200706_Ienaga(C)J.LEAGUE

 また、昨シーズンの懸念材料だった右サイドの攻撃が機能していたことにも注目したい。

 川崎Fでは長く右サイドバックを務めていたエウシーニョが2019シーズンに清水エスパルスに完全移籍して以降、高い位置で絶対的な存在感を放つ家長昭博のパートナーがなかなか決まらなかった。そんななか、今季から山根視来が湘南ベルマーレから加入。開幕戦に続き、右サイドでタッグを組んだ。

 開幕戦のサガン鳥栖戦では思うような連携を見せることができなかったが、再開初戦となった鹿島戦では絶妙なコンビネーションを披露して敵陣に侵入する場面も。相手の隙を的確に突きながら動く家長に対し、山根はダイナミックな動きで相手を翻弄。山根の積極性と家長の高い技術によって、右サイドの攻撃は活性化されていた。

 30分の得点場面では、山根がドリブルで相手を引き連れつつ家長にボールを出したことで、得点に繋がるクロスをフリーで送ることができた。こういったシーンが他にも多く生まれており、右サイドに新たな攻撃のバリエーションが増えていることを示した。

 鹿島戦でJ1通算300試合出場を達成し、2アシストで勝利に貢献した家長は、山根との連携についてこう答えている。

「周りとの連携面で言えば、(山根)視来としっかり攻守ともにコミュニケーションを取りながらやろうと思っていた。攻撃のときは僕が主導権を握りながらやれたし、守備のときは視来が主導権を握ってやってくれたと思っています」

 この言葉通り、攻撃だけでなく守備でも巧みな連携を見せていたこともプラス。開幕戦が終わった時点で「個人的な出来も、周りとの関わり方もまだまだ」と語っていた山根にとっても、鹿島戦のパフォーマンスは次につながる出来だったはずだ。

 いつでも相手の脅威となる家長と、汗をかくことで周りを助ける山根。二人のコンビネーションをさらに向上させ、今回のようにアシストやゴールといった数字が付いてくれば、川崎Fの右サイドは新たな武器となる。

取材・文=林遼平

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