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202406_Atsuki_Ito(C)Getty images

日本代表MF伊藤敦樹が海外移籍のため浦和を離脱。再び主将交代へ「ご理解を得ることは難しいかもしれませんが…」

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浦和レッズは10日、日本代表MF伊藤敦樹が海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため、チームを離脱することを発表した。

幼少期から浦和の下部組織で育った伊藤は、流通経済大学を経て2021年に浦和でプロキャリアをスタート。初年度からJ1リーグ36試合に出場するなどレギュラーをつかみ、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でも優勝に貢献した。

その後も主力として活躍を続け、2023シーズンにはJリーグベストイレブンを受賞している。2024シーズンもここまでJ1リーグ24試合5得点を記録。今夏には主将だった酒井宏樹、副主将だったアレクサンダー・ショルの退団に伴い、アカデミー出身選手として初めて主将を務めることとなっていた。

しかし、浦和は伊藤が海外移籍のためにチームを離脱することを発表。今後については、正式に決定次第改めて伝えるとしている。また、新たな主将はこれまで副キャプテンだったGK西川周作に決定したが、代わりの副キャプテンは置かずにキャプテングループが西川をサポートする体制となることが報告された。

伊藤は、クラブ公式サイトを通じて「浦和レッズのアカデミーでプレーし、埼スタで浦和レッズのユニフォームを着て闘えた日々は決して平凡な日常ではなく、本当に特別で幸せな時間でした。僕にとって浦和レッズというクラブは、いちサッカークラブを超えた特別な存在です」と感謝を伝え、以下のように決断の理由を伝えている。

「その特別なクラブを、キャプテンという重責を担わせていただいているこのタイミングで離れるという決断は、これまでの人生の中で最も難しい決断でした。今回下したこの決断について、さまざまなご意見があることは十分に理解していますが、僕にとって特別な存在である浦和レッズというクラブ、そしてそれを支えてくださっているファン・サポーターのみなさんに、敬意と感謝を込めて、この決断にいたるまでの考えをお伝えさせていただきます」

「僕にとって、浦和レッズの選手でいることや、浦和レッズのキャプテンを務められることは本当に特別なことです。7月にクラブからキャプテン就任の打診を受け、それを引き受けさせていただいたのは、浦和で闘いたい、浦和でリーグ優勝したい、そしてその中心に自分がなりたいという気持ち、ならなければいけないという覚悟があったからです。ですが同時に、海外でプレーしたいという夢もずっと持っていました」

その決断について「ご理解を得ることは難しいかもしれませんが」としつつ、「どちらの気持ちも偽りのない本当の気持ちで、どちらの気持ちにもこれまで本気で向き合ってきたことは胸を張って言えます」と強調した伊藤。2023年6月の日本代表デビュー以降、海外への気持ちが大きくなっていったことを明かした。

「このクラブでサッカー人生を終えるという考えもあった中で、今回移籍を決断した一番の理由は、自分のこれからのキャリア、選手としてどうなりたいかを考えたときに、日本代表として日の丸を背負って2026年のワールドカップでプレーしたいという気持ちがとても大きく、そのためにはこのタイミングで挑戦するのが一番良いと考えたからです。昨年初めて日本代表に選出いただき、代表チームの中でプレーし、他の代表選手たちから強烈な刺激を受けたことで、この気持ちは日に日に大きくなってきました」

そして、ファン・サポーターに向けては感謝と謝罪を述べている。

「そして何より、ファン・サポーターのみなさんには言葉に言い表せないほどの感謝をしています。このクラブにとって、ファン・サポーターの存在というのは本当に大きいもので、みなさんと一緒に、浦和レッズのエンブレムを胸に付けて闘えたことを本当に誇りに思っています。ホームでもアウェイでも、国内だけではなく国外でも、毎試合素晴らしい雰囲気の中で闘うことができたのはファン・サポーターのみなさんのおかげですし、厳しい声も含めて、多くの声援をいただく中で、成長させていただいたと思っています。本当にありがとうございました」

「今回の決断は、すべてのファン・サポーターのみなさんに受け入れていただけるものではないと思っていますし、これからも応援したいとは思っていただけないかもしれないことを理解していますし、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。ですが、僕がこれまで浦和レッズの一員として表現してきたプレー、発した言葉、お見せした態度に偽りはなく、愛情と責任をもってこのエンブレムと向き合ってきたことだけは、どうかご理解いただきたいです」

なお、ベルギー『Voetbal』によれば、伊藤の新天地はベルギーのヘントが有力とのことだ。

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