■思った以上にかかった時間
シュートがゴールネットに突き刺さった瞬間、笑顔が弾けた。
2-2で迎えた85分。細かいパス交換からカウンターが発動すると、抜け出した脇坂泰斗がゴール前でラストパスを送る。このボールに反応したのは、途中出場でピッチに立っていた宮代大聖。「優しいパス」にダイレクトで右足を合わせ、チームを勝利に導く逆転弾をもたらした。
川崎フロンターレのアカデミー出身の宮代は、これがリーグ戦初ゴール。「この等々力で得点を決めて勝利に貢献できたことが素直に嬉しいです」と喜びを表現した。
20歳でJ1初ゴールーー。数字だけを見れば誇らしいことだが、育成年代の頃から将来を嘱望され、昨年のU-20ワールドカップでも2得点を奪う活躍を見せた宮代からすれば、川崎Fでのリーグ戦初ゴールは思った以上に時間がかかった。
もちろんリーグ屈指の戦力を誇る川崎Fでレギュラーを掴むのは難しい。高校3年時にプロ契約を結び、約1年と3か月ほどチームに在籍したが、出場の機会を得ることができなかった。
昨年は7月にレノファ山口へ期限付き移籍。出場機会を求めて山口で武者修行を行い、J2の舞台で公式戦のイロハを学んだ。この経験が大きかったと宮代は振り返っている。
■山口の地での濃い半年間を経て
🄫J.LEAGUE▲昨季、J2・山口では公式戦20試合出場2得点 (C)J.LEAGUE
「公式戦の緊張感や雰囲気をJ2で経験できたのは、自分の中ですごくポジティブなところ。自分自身、フロンターレでしかサッカーをやったことがなかったので、他のチームの違った戦術など刺激をたくさんもらえた濃い半年間だった」
そして、改めて戻ってきた川崎Fで絶対に活躍する。その思いも強くなっていた。
「半年間、山口に行き、覚悟を持って帰ってきました。今年1年、結果を出し続けることが自分の中で目標です。試合に絡み続けることも含めて一つひとつやっていきたい」
今季、ルール改正の恩恵もあるだろうが、宮代はここまで多くの試合に出場。途中出場がほとんどだが、「試合に絡み続ける」という目標は叶えている。
ただ、なかなかゴールが生まれなかった。チャンスはあるが決め切れない。そんな状況が続いていた中、先日のルヴァンカップ・神戸戦でようやく初ゴールを奪取。指揮官の鬼木達監督は「まだまだ課題は多いなと思っていますけど、ずっと結果にこだわっていたと思うので、一つ取ったことで彼の中でも少し落ち着いてやれるのかなと思っています」と話した上で、宮代への期待を口にしていた。
「やはり日本を代表するくらいのストライカーになって欲しい思いがありますね」
今回のリーグ戦初得点は、これから数多くのゴールを奪っていく宮代の1つのゴールでしかない。「この世界で生き抜くためには点を取ることが必要」と言い切る宮代は、ピッチでハードワークを続けながら、さらなる結果を求めていく。
取材・文=林遼平
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