2020-07-09-kawasaki-yamane©Koji Hisamatsu

多摩川クラシコ圧勝で見えたフロンターレ新時代。世代交代を図るチームの進化

 敵地・味の素スタジアムでの多摩川クラシコでライバルを叩き、順位を2位に上げた川崎フロンターレ。この試合では、ボールを持って動かし崩す攻撃的なサッカーはそのままに、5年目の長谷川竜也や今季湘南ベルマーレから加入した山根視来が躍動するなど、次世代フロンターレが見えた一戦でもあった。(取材・文=林遼平/写真=久松浩二)

■中堅・若手の選手たちの存在感

 華麗なゴールショーだった。

 再開初戦で勝利を手にし、敵地・味の素スタジアムで多摩川クラシコに臨んだ川崎フロンターレは、立ち上がりからエンジン全開。17分に大島僚太が豪快なゴールを沈めて先制に成功すると、その後も攻撃の手を緩めずに23分にはレアンドロ・ダミアンが追加点を奪いリードを広げた。28分、43分には、前節の鹿島アントラーズ戦でもゴールを奪った長谷川竜也が2点を加え、前半だけで一挙4得点を奪取。一気に試合の大勢を決め、4-0で勝利を手にした。

 敵地でライバルを相手に4得点を奪って大勝。今季初の連勝を飾った川崎Fからすれば、文句のない出来と言っていい。その中でも特に好材料だったのが、2試合連続ゴールで勝利に貢献した長谷川を筆頭に、今季からスタメン定着を狙う中堅・若手の選手たちが存在感を発揮したことだ。

 連覇を果たした2018年以降、川崎Fは徐々に世代交代を進めている。中村憲剛や小林悠、家長昭博らは健在だが、チームの中心だった阿部浩之やエウシーニョ、奈良竜樹が新たなチームへと移籍。彼らの穴を埋める存在の台頭が待たれた。そんな中、昨季はユース出身の田中碧がスタメンに定着。さらに、今季は長谷川や湘南ベルマーレから加入した山根視来、プロ3年目の脇坂泰斗が開幕戦から先発出場を続け、ピッチで違いを生んでいる。

 もちろん彼らが出場することでチームの戦いがガラリと変わったかと言えば、そうではない。風間八宏前監督が落とし込んだ攻撃的なサッカーに、鬼木監督の”我慢強く戦う”という守備のエッセンスを加えたスタイルに全員が順応。その上で、自分たちの個性を発揮し、チームにアクセントをつけている。

■人が代わっても変わらないサッカー

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 多摩川クラシコでは、長谷川と山根が圧巻のパフォーマンスを披露。「得点を取れるポジションを取り続けることが大事」と説いていた長谷川は、チャンスを逃さずに2つの得点を奪取し、試合前から狙っていた「複数得点」を達成した。一方、右サイドバックに入った山根は、家長とのコンビネーションに加えてドリブル突破からアシストを記録。守備でも走り回り、無失点勝利に貢献した。

 また、二人以外にも脇坂や途中出場を果たした守田英正、旗手怜央といった選手も、チーム内での役割をしっかりとこなしつつ自身の特徴を発揮。まだまだ選手や配置によって戦い方にブレが生じることはあるが、川崎Fは人が変わっても自分たちのサッカーが変わらないことを表現しようとしている。

 そして、彼らのような新たな世代の台頭により、これまで主力を務めてきた選手たちの奮起を促していることも忘れてはならない。右サイドで抜群の存在感を示す家長に加え、ケガで離脱していた小林や中村はこれから戦線に復帰してくる予定。ポジション争いはさらに熾烈を極めるだろう。世代交代を進めつつ、ベテランと若手が切磋琢磨することで一段と強いチームを作る。覇権奪還を目指す川崎Fは、チーム内の競争を高めながら次の勝利へと邁進していく。

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