日本代表の中村敬斗が、逆転勝利を飾ったブラジル戦を振り返った。
来夏に迫る2026年北中米ワールドカップ(W杯)に向けて準備を進める日本代表は14日、強豪ブラジル代表と国際親善試合で対戦。2点ビハインドで折り返した日本だったが、後半に南野拓実、中村敬斗、上田綺世のゴールで逆転。3-2と歴史的な初勝利を飾った。
1-2で迎えた後半17分、伊東純也の鋭いクロスに反応したのは中村だった。スタッド・ランスや日本代表での長年の連携を生かし、ボールの軌道を読み切ってワンバウンドさせながらボレーシュートを狙うと、相手にディフレクトしながらボールはゴールに吸い込まれた。中村は「伊東選手が持った時に、アイコンタクトというか、結構距離はあったんですけど、2年間一緒にやってきたので、“来る”とわかっていた。めちゃくちゃいいボールが来たので、ふかさないように打った。相手に触られましたけど、とりあえずゴールできてよかったです」と貴重な同点弾を振り返った。
ブラジル相手に動じることなく冷静にゴールを決めた中村は、試合を通しても積極的な仕掛けが光った。そういったプレーの裏には、自らのメンタリティに対する確信があったようだ。
「僕個人としてはチャレンジャー精神を持ってやっていましたし、失うものはないと思っていた。持ったらガンガン仕掛けようと。前半の途中からなかなかうまく仕掛けができなかったですけど、後半の序盤からもっと前から行くようになって、仕掛けることもできたし、点が入って、もう1本仕掛けることもできたので良かったです」
流れを変えたポイントについては「ハーフタイムのミーティングで、みんなで意思疎通をして前から行くことに変えたのが大きかったと思います」と主張。また、チームをまとめた中心人物についても言及した。
「今日、キャプテンが南野選手でしたし、堂安選手はやっぱり代表歴が長いですし、そういう先輩たちが中心となって声をかけてくれた。自分はまだスタメンの中では代表歴も長い方ではないので、チームのやり方に沿ってやっただけですけど、それが形になって本当に良かったです」
「アタッカーである以上、チャンスを外すこともありますけど、気にせず切り替えられたのが良かったです」と語った中村。わずかなチャンスを決め切る中村の勝負強さが、日本を逆転勝利に導いた。
