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日本代表が「勝てないだろう」ではなくなったドイツ代表戦:W杯後の再戦で何が必要か?

ドイツとの大一番へ

国際親善試合でこれほど始まる前からワクワクするゲームは、そう多くはないだろう。

その理由は明白だ。昨年のカタール・ワールドカップで勝利したドイツ代表から直々に試合を申し込まれ、日本代表がそれを受ける形で相手の本拠地での再戦を迎えるからである。相手からすれば、リベンジマッチであり、ホームサポーターの前で絶対に負けられない試合。指揮官交代の噂も流れていることもあって、間違いなく100%の力をぶつけてくるはずだ。

そんな相手に対し、日本がどこまでの試合をすることができるのか。それがこの一戦の大きな意義だ。昨年に本気の勝負で一度、勝利した姿を見せたからこそ、かつてのように「勝てないだろう」という言葉は先行しない。むしろ、どれだけのパフォーマンスを見せてくれるかを誰もが注目している。

W杯との違い

japan germany world cup(C)Getty Images

「世界のトップクラスの力を持っているドイツとの戦いの中で、我々の今の立ち位置を測る最高の対戦にできるようにしていきたい。個々の力、チームの力を測るという意味でも、よりチャレンジして戦えればと思っている」(森保一監督)

今年の3月から始まった第2次森保ジャパンにとって、ドイツとの再戦はここまでの積み上げを確認し、自分たちの力を知る上で試金石の試合となる。再び歓喜の瞬間を味わうことになるかもしれなければ、簡単にリベンジをされてしまう可能性だってあるだろう。

ただ、大事なのは真っ向勝負で挑むこと。自陣まで引いて、守ってカウンターという形は、すでにW杯で通用することは実証済み。そうではなく、今度は自分たちが思い描くサッカーを貫き通すことで、ドイツを相手にどこまでできるかを測らなければならない。

「練習でトライしないことは試合では出ないのと一緒で、親善試合でトライできないことは試合でトライできないと思う。結果的にどうなるかはわからないけど、ビビって引いてしまうというのは避けて、自分たちのプラン通りに試合を進められればいい」(久保建英)

「結果にはこだわりたいですけど、次の大会に繋がるようなテストマッチもなかなかできないので、そういうところで色々な課題や発見があるような試合にしたい」(三笘薫)

世界に近づくための一歩

japan germany(C)Getty Images

その上で、ドイツのクオリティーを持った選手たちを相手に、いかに個の力で負けないかがポイントになってくる。相手の最終ラインにはアントニオ・リュディガーやヨズア・キミッヒが入る可能性があれば、前線にはリロイ・ザネを中心とした世界でも屈指の力を持つアタッカー陣が待つ。そういった相手に臆せず戦っていけるかは、チーム全体で成長していくためにも必要なステップとなる。

主将の遠藤航は、試合前にこんな言葉を残している。

「前回、W杯でドイツに勝って、子どもたちは『次もドイツに勝てるでしょ』と思っていると思う。それが普通になっていけば良いのかなと。そういう純粋なメンタリティーというか、『日本は強いんだ』という気持ちを大事にしていくことが必要。高望みしているわけではなく、ドイツに勝てる、ドイツに勝たないと、というのを言えていることはすごく成長になっていると思う」

日本を大きく成長させてくれたドイツと再び戦うことで何が見えてくるのか。世界に近づくための一歩を踏み出すビッグゲームだ。

取材・文=林遼平

日本代表予想スタメン(4-2-3-1)

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▽GK

シュミット・ダニエル

▽DF

菅原由勢

板倉滉

冨安健洋

伊藤洋輝

▽MF

遠藤航

守田英正

伊東純也

鎌田大地

三笘薫

▽FW

上田綺世

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