レアル・マドリーMFアルダ・ギュレルが、デビュー戦でその才能を輝かせた。
今夏、鳴り物入りでレアル・マドリーに加入しながらも、3度の負傷の苦しんでデビューしないまま2023年を終えたギュレル。細心の注意を払って彼のことを扱ってきたカルロ・アンチェロッティ監督は、6日のコパ・デル・レイ3回戦アランディーナ戦でついにピッチに立たせている。
トルコの新たなる天才MFは、クラブ関係者のほかMFルカ・モドリッチやMFジュード・ベリンガムらチームメートが絶賛してきた才能の一端を披露。パスやドリブルなどボールを扱う技術の高さを見せつけたただけでなく、チームメートに向けて積極的にパスを出すべき場所を指示するなど、性格や意思の強さも示した。
極め付けは、18分に迎えたペナルティーエリア手前左からのフリーキックの場面だ。ここは右利きのMFダニ・セバージョスが蹴るべきところだったが、左利きのギュレルはボールつかんで離さず。セバージョスにいくら言い寄られても、反論および説得をしてそのままキッカーを務めた。そしてゴールこそならなかったものの、ポスト直撃の強烈なシュートを放ち、自分に蹴るべき実力が備わっていることを証明したのだった。
レアル・マドリーの選手らしいメンタリティーとテクニックをいきなりデビュー戦で発揮したギュレル。まさにこれからが楽しみな選手だが、指揮官やチームメートはまだ18歳の彼が少しずつ、焦らず進んでいくべきことを説いている。アンチェロッティ監督はアランディーナ戦後、「今日は1時間プレーさせたが、とても素晴らしかった。ただ、フィジカルのレベルをもっと上げなくてはいけないがね。繰り返すが、彼のことは落ち着いて見守らなくてはいけない」と語り、また同試合でPKから1得点を決めたFWホセルは、次のようにコメントした。
「ギュレルにはプレーを楽しめと言ったよ。長い間、試合に出られていなかったからね。僕たちと試合でプレーするのは初めてで、決して簡単ではなかったはずだ。ただ彼はまだとても若いが、そのクオリティーは凄まじいものがある」
「ギュレルはダイヤモンドだ。僕たちチームで、彼のことを丁重に扱っていかなくてはならない。これからチームのプレーリズムにもなれるだろうけど、今日は良い感覚を得られたと思うよ」


