F・トーレスが説く一クラブを愛し続ける意味「キャリア最高の瞬間はW杯優勝ではなく、アトレティコで過ごした最後の日々」

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(C)Getty Images

先に現役引退を発表したサガン鳥栖FWフェルナンド・トーレスにとって、アトレティコ・マドリーは特別な存在であるようだ。スペイン『アス』とのインタビューで思いを語った。

幼少時、今は亡き祖父に手を引かれてアトレティコの前本拠地ビセンテ・カルデロンで試合を観戦していた根っからのアトレティコファンであるF・トーレスだが、ワン・クラブ・マンになることはかなわなかった。しかし、そのキャリアはアトレティコと深く、深く結びついている。

アトレティコの下部組織に入団し、17歳でトップチームデビューを果たして一気にチームの象徴となったF・トーレスだが、クラブの財政難を助けるためにリヴァプールへ移籍。その後チェルシー、ミランと渡り歩いてキャリアを重ね、EURO(2回)、ワールドカップ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグとどんな選手も夢見るタイトルを獲得していった。

そして2015年、F・トーレスはディエゴ・シメオネ監督のもとでついに復権を遂げたアトレティコに復帰。カルデロンで行われた復帰セレモニーでは、じつに4万5000人ものサポーターが、愛するエル・ニーニョ(F・トーレスの愛称、少年や子供の意)を出迎えている。それから3年後には、そのキャリアにおいて唯一欠けていた心のクラブでのタイトル、ヨーロッパリーグ優勝を成し遂げて、サガン鳥栖へと移籍を果たしたのだった。

アトレティコは、サポーターのセンチメントが何よりも強いとされるクラブだが、F・トーレスはその影響を受けながらキャリアを進めていったようだ。引退発表直後の『アス』とのインタビューで、次のように語っている。

「アトレティは僕の家族だと思っている。アトレティこそ、僕の人生なんだ。自分が活躍する場所では、いつだってセンチメントと情熱がフットボールの後ろにあった。そのセンチメントが大きければ大きいほど、うまくいったんだ。その感覚は説明できないけど、そういうものだったんだよ。何より、アトレティコで過ごした二つの時期にそれがあったね」

F・トーレスは将来的にアトレティコに復帰する考えを口にするが、しかしお飾りのような存在になることは、断固として否定する。

「僕たちが再び巡り会うことは、絶対に避けられない。だけど、僕がアトレティコでしたいことを実現するには、学ぶ必要がある。人々が僕のアトレティコ復帰に期待を抱いているとしても、自分には時間が、学ぶための時間が必要となるんだ。僕はスポークスマンや、選手たちとクラブをつなげる存在になりたいわけじゃない」

「僕がアトレティに戻ることを望んでいるとしたら、それはアトレティをさらに大きな存在にするためとなる。その歴史で、まだ成し遂げていないことを達成するために、ね。だから学ぶための時間と、そうした責任を背負える機会が必要となるんだ」

「何もできない立ち位置のために戻ることなんて、絶対にしない。僕はクラブの助けとなりたい。クラブが成長し続けるため、人々がこのクラブとアイデンティティーを通わせるための力になりたんだ。今、この世に生を受けている子供たちが、アトレティの人間であることを誇れるならば素晴らしい。僕が二つの時期を過ごしながらも、そうできたように。数年前に生まれた子供たちは、アトレティが毎年、何かを勝ち取る姿を見届けてきたけど、そうしたことすべてを一つにまとめていきたい」

アトレティコで最初に過ごした時期には、その宿敵レアル・マドリーからの獲得オファーもあったが、F・トーレスは移籍を一切考えなかった。

「もしオファーを受け入れていたら? 仮定について話すのは好きじゃない。ただ、不可能なんて存在しないと言うけれど、あれは不可能だった。(レアル・マドリー移籍が)頭の中によぎったことなんて、一度としてない」

F・トーレスはさらに、アトレティコからリヴァプール、リヴァプールからチェルシーへ移籍したことについても述懐。一度アトレティコを去った後には、タイトルを獲得する、ということを主要な目的としてプレーし続けたようだ。

「リヴァプールに移籍せず、アトレティに残れていたら? でも、あの頃のアトレティは、とても難しい日々を過ごしていた。ファンはあの頃にあった真実を、思い出すことさえ望まない。僕がアトレティを去ったのは、何よりもタイトルを勝ち取るためだった。だからリヴァプールからチェルシーに移籍しても、追い続けることは変わらなかった。後悔はない」

F・トーレスは最後に、日本ではなくアメリカでプレーしていたとしたら、という仮定の質問に対してこう返した。

「それも後悔はしていない。もし過去に戻れるとしても、同じことを繰り返すよ。自分とその家族にとって、正しい道を選んだと確信していたんだから。物事がとてもうまくいけば、過去に戻っても同じことを繰り返すと言うが、しかしもし違うことをしていたら、その後に起こることも起こらなかった」

「もしリヴァプールに移籍していなかったら、あそこであんな素晴らしい時期を過ごせなかったし、チェルシーに移籍していなかったとしたら、タイトルを勝ち取れていなかった。そして、もしミランに移籍していなかったら、アトレティコに戻ることはできなかっただろう。そう、もしキャリアの中で一つの時期だけを選べと言うならば、僕はアトレティコでの最後の日々を選ぶ。個人レベルのプレーでは確かに苦しんだけど、あの時期はエモーションが満ちあふれていた。僕にとって、フットボールはエモーションなんだよ」

「メトロポリターノ(アトレティコ現本拠地)での最後の試合は、ワールドカップの試合と同じような味わいがあった。いや、もっと良かったとさえ言える。ワールドカップ優勝でさえ、ヨーロッパリーグ優勝直後に過ごしたネプトゥーノ(アトレティコの優勝祝賀会場)での午後や、カルデロンでの最後の試合にはとてもかなわない。それは僕が頭で選んでいるわけではなくて、僕の心がそう感じているんだよ」

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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です

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