現地時間12日、イングランド・プレミアリーグは延期されていた第15節、遠藤航の所属するリヴァプールとエヴァートンによるマージーサイドダービーが行われた。
2位のアーセナルと6ポイント差で首位に立つリヴァプールにとっては、ここで勝てば9ポイント差に広げることのできる重要な一戦。直近行われたFA杯では2部で最下位のプリマス相手に大金星を献上してしまったが、ターンオーバーを採用した結果でもあり、サラーやファン・ダイクも先発に復帰し、FA杯でフル出場した遠藤はベンチからのスタートとなった。
下位に沈むエヴァートンにとっても、復帰したモイーズ新監督の下でリーグ戦3連勝と好調を維持しており、首位相手だからといってホームでのダービーで負けるわけにはいかない。
すると立ち上がり11分、ハーフェーライン付近からのリスタートでブランスウェイトのパスに抜け出したベトが、GKアリソンとの1対1で冷静にシュートを流し込む。リヴァプールの一瞬の隙を突き、セットプレーからオフサイドラインを掻い潜ったエヴァートンが先制に成功する。
先制を許したリヴァプールだが、すぐに反撃。16分、ペナルティーエリア右でボールを受けたサラーが左足でクロスを入れると、ゴール前のマクアリスターが難しい体勢からバックヘッド気味にゴールへと流し込み、あっという間にリヴァプールが同点に追いつく。
その後もダービーらしく局面での激しさを見せる両者だが、21分にエヴァートンにアクシデントが発生。エンジアイが足を痛めてプレー続行不可となり、25分に涙を流しながらハリソンとの負傷交代を余儀なくされた。
互いにシュートチャンスの少ない拮抗した展開のまま、1-1で迎えた後半もインテンシティが高く、中盤での激しいせめぎ合いが続く。
リヴァプールは61分、フラーフェンベルフとブラッドリーを下げてカーティス・ジョーンズとアレクサンダー=アーノルドを投入するが、次にネットを揺らしたのはエヴァートン。67分、ガーナーの右CKのこぼれ球をブランスウェイトが押し込むが、オフサイドによりノーゴールとなった。
肝を冷やしたリヴァプールは69分、ガクポとロバートソンを下げてヌニェスとツィミカスを投入。すると迎えた73分、ペナルティーエリア左で仕掛けたルイス・ディアスの折り返しはブロックされるが、エリア内左のC・ジョーンズが拾ってヌニェスとのワンツーからシュートを放つ。これもブランスウェイトに頭でブロックされるものの、こぼれ球をエリア内右で拾ったサラーが押し込み、リヴァプールが逆転に成功する。
逆転したリヴァプールはL・ディアスに代えてジョタを投入。エヴァートンもアルカラス、イロエグブナム、さらにはアシュリー・ヤングを投入し再び同点ゴールを目指すが、リヴァプールも逃げ切りを図る。
すると迎えた終了間際、左クロスのこぼれ球をターコウスキがダイレクトボレーで捉えると、強烈なシュートがゴール右上へと突き刺さり、エヴァートンが土壇場で追いつく。VARの結果、劇的な同点弾が認められ、白熱のダービーは引き分けに終わった。
■試合結果
エヴァートン 2-2 リヴァプール
■得点者
エヴァートン:ベト(11分)、ターコウスキ(90+8分)
リヴァプール:マクアリスター(16分)、サラー(73分)
