天皇杯JFA第104回全日本サッカー選手権大会では27日、準決勝の横浜F・マリノスvsガンバ大阪が行われた。
準々決勝でサンフレッチェ広島を2-1で破ったG大阪と、レノファ山口FCに5-1で大勝した横浜FMがファイナル進出を懸けて激突。横浜FMはヤン・マテウスやアンデルソン・ロペス、山根陸ら、G大阪は宇佐美貴史や山下諒也、倉田秋らを先発起用した。
試合は26分にG大阪が先制する。右サイド深い位置に侵攻したダワンのクロスはクリアされたもののボックス手前中央に落ちたボールに山田康太が反応。右足のボレーシュートを突き刺してスーパーゴールを決め切る。
それでも37分に横浜FMが反撃。素早い攻撃からG大阪陣内中央付近のA・ロペスが左足で絶妙なスルーパスを供給する。ボックス右に抜け出したヤン・マテウスが鋭い切り返しでG大阪DFを振り切ると、そのまま左足でネットを揺らした。
G大阪は後半開始時に山田に代えて坂本一彩を投入し、攻勢を強めていく。すると48分、ボックス左の宇佐美がクロスを上げるとファーのダワンが頭で落とす。ゴール前の山下が押し込もうとしたがGK飯倉大樹がギリギリで掻き出して同点を維持する。
押し返したい横浜FMは60分に植中朝日と井上健太に代えて宮市亮と西村拓真、G大阪は倉田に代えて福田湧矢を起用。攻撃のキーマンたちを送り出す横浜FMだったが、引き続きG大阪が優位に試合を運ぶ。
横浜FMはさらに75分に山根に代えて天野純を送り出すが直後にアクシデントが発生する。渡辺皓がピッチに倒れ込んでしまい81分に水沼宏太を起用。ベテランの水沼はそのままボランチのポジションに入る。
そして89分、右サイドの天野が低い弾道のクロスを蹴り込むとファーに届いたボールを宮市が落とす。中央のアンデルソン・ロペスがシュートを放つとGK一森純に阻まれたが松原健が押し込んで逆転する。
しかし後半ATの93分、G大阪ボールのスローインの流れから左サイド浅い位置の鈴木徳真が右足でボックス内に蹴り込むと中谷進之介が頭で合わせて劇的な同点弾を決め切った。
2-2で突入した延長戦も一進一退の攻防が続く。延長戦も後半に入ったところで横浜FMボールの左CKから美藤倫のハンドの可能性があるとしてVARオンフィールドレビューが行われたがPKは認められず。
ドラマは延長後半ATに待っていた。125分、宇佐美のワンタッチパスに抜け出した坂本が巧みなドリブルで畠中を翻弄してボックス左に侵攻。そのまま一対一を制してリードを奪った。
そして、試合は2-3で終了。G大阪が2020年以来4年ぶり8回目の天皇杯決勝進出を果たした。今後、G大阪は11月23日の決勝でヴィッセル神戸vs京都サンガF.C.の勝者と対戦する。