川崎フロンターレに所属する元日本代表MF中村憲剛が、天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会決勝のガンバ大阪戦後にフラッシュインタビューに応じた。
2020シーズンの明治安田生命J1リーグで、史上最多勝ち点、得点数、勝利数をマークするなど数々の記録を打ち立てて優勝した川崎F。天皇杯は唯一制したことのない国内タイトルだったが、2021年1月1日の決勝では55分にレアンドロ・ダミアンのアシストから三笘薫が決めて1-0でG大阪を下した。
この試合は、2020シーズン限りでの現役引退を発表している中村にとってラストマッチとなっていたが、クラブのレジェンドは出場せず。それでも、ピッチ脇からチームメイトたちを鼓舞し、三笘が得点した際にはフォーミングアップゾーンに倒れ込んで雄たけびを上げていた。
試合後、率直な感想を問われた中村は「感無量です。嬉しすぎます。おそらく世界でいま一番幸せなサッカー選手なのではないかと思います」と語り、チームメイトを称えた。
「前半から自分たちでボールを握って決定的なチャンスを作っていましたし、そこはガンバの頑張りもありますからそんなに簡単にいかないと思ってました。けど後半に1点取って、最後にああいう展開になるというのは1点差なので、それをみんなで頑張ってしのいで。僕もアップをしながら声をかけながら共に戦っていたつもりなので」
さらに、決勝戦で延長戦の末に鹿島アントラーズに敗れた4年前の天皇杯を振り返り、自身を出場させなかった鬼木達監督の決断を支持した。
「本当に出られなかったのは残念ですけどそれは勝負。勝ちがすべてというのは4年前の決勝の敗退の時に本当に痛いほど感じたことなので。みんながその悔しさを胸に4年間培ってきたものが最後にまた出せて勝てたということは、フロンターレの新しい歴史につながるんじゃないかなとベンチから見てて思いました。頼もしかったです」
また、改めて後輩たちへのメッセージを問われ、信頼を強調している。
「今日の試合僕は出てませんし、フロンターレの形というものがあるので。僕がこれまでやってきたことは後輩たちにしっかり託せるくらい成長して、できるから引退したというのもありますし、何も心配していません。僕はとにかくこの後、このフロンターレに入れるような子どもたちを育てる仕事もそうですし、フロンターレを大きくする仕事もそうですし、ひいてはJリーグもそうです。サッカー協会もそう。日本サッカーに貢献したいと思っています」
そして、「本当に長い…18年間というのは長い選手生活。今でもちょっと実感がなくて、来週とかも等々力でボール蹴りそうな感じがするんですけど、それももう叶わないというのはこの後たぶん時間を追うごとに感じていくのではないか」と続け、最高の締めくくりとなった2020シーズンを「中村史上最高の一年」だったと評した。
「とにかく、18年の最後に中村史上最高の一年がみんなのおかげで送れたのは本当に嬉しく思います。サポーターの皆さんもサッカー関係者の皆さんも今シーズンはコロナの影響で非常に大変だったと思うんですけど、みんなで手を取り合って我慢しながら最終的に全部の日程をこなすことができたことは本当に一選手として本当に感謝しています。みんなの団結というのも、2021シーズンまたみんなで日本サッカーを盛り上げていければいいなと思いました。本当に素晴らしい決勝戦だったと思います。本当にありがとうございました!」
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