ダニエレ・デ・ロッシ氏が、ロベルト・マンチーニ率いるイタリア代表のスタッフに復帰する見込みであると、イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が21日に報じた。
昨年、1年遅れで開催されたEURO(ユーロ)2020の決勝において、地元イングランドをウェンブリー・スタジアムで下し、ヨーロッパ王者に輝いたイタリア。しかしカタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選においては、グループC最終節でスイスに追い抜かれて2位に終わり、本大会ストレートインを決めることができず。2大会ぶりのW杯出場を勝ち取るには、3月に行われるプレーオフで北マケドニアを下し、ポルトガル対トルコの勝者に勝利を収めなければならない。
そんな中で、マンチーニの重要な切り札だったフェデリコ・キエーザが左ひざの重傷で長期離脱。さらにEURO2020の大会中にアキレス腱断裂を負ったレオナルド・スピナッツォーラも復帰が遅れるなど、暗雲が漂っている。崖っぷちに立たされたマンチーニのチームだが、強力な助っ人が加わろうとしているようだ。
イタリア紙は、「デ・ロッシがスタッフ復帰へ……イタリアにはウェンブリーの魔法が必要だ」との見出しで報道。EURO2020でスタッフを務めた2006年W杯王者、デ・ロッシ氏がチームに復帰する可能性を伝えている。まもなくフィレンツェで行われる代表合宿で再出発するマンチーニの下に合流することになるようだ。
「ピッチで戦う選手たちは重要だが、時としてチームスピリットやグループの中で生まれる化学反応や魔法がさらに重要になることもある。イタリアのEURO優勝もその輝かしい一例だ」と指摘。デ・ロッシ氏の触媒としての役割に期待を寄せた。
デ・ロッシ氏はEURO終了後、代表スタッフの職を辞任。指揮官への転身を目指していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、セリエAでの指導に必要な講習への参加やライセンスの取得に遅れが生じた。こうした背景を受け、マンチーニやイタリアサッカー連盟(FIGC)は、代表での経験豊かなデ・ロッシ氏にスタッフ復帰を打診。元ローマ主将も合意したと伝えられている。
