2026年北中米ワールドカップ(W杯)欧州予選でフェロー諸島代表に敗れたチェコ代表のイワン・ハシェック監督が、進退を問われている。
北中米W杯欧州予選L組では12日、チェコ代表がフェロー諸島代表とアウェーで対戦。67分にフェロー諸島のMFハヌス・ソーレンセンによる先制ゴールを許すと、78分にFWアダム・カラベックのゴールで追いつくも、その直後の81分、DFマルティン・アグナルソンがチェコ最終ラインの連携ミスを見逃さず、決勝点を挙げた。
同日にジブラルタルを3-0で破ったクロアチアは6試合で16ポイントを獲得し、L組の首位をキープ。一方、それぞれ1試合多く消化しているチェコは13ポイントでプレーオフ圏内の2位、同国史上初めて予選で3連勝を飾ったフェロー諸島は12ポイントで3位につけている。ただし最終節では、フェロー諸島が来月クロアチアとのアウェーマッチ、チェコがジブラルタルとのホームマッチを控えており、順位が入れ替わる可能性は低いと見られる。
それでも、FIFAランク39位につけ、欧州主要リーグで多くの選手がプレーするチェコ代表にとって、同136位のフェロー諸島相手の黒星は屈辱的な結果となった。イワン・ハシェック監督は試合後、チェコ『iSport』の取材に対し、「何からも逃げるつもりはない」辞任の意志はないことを強調したうえで「我々はグループ2位で終えるだろう。目標は変わらない。ワールドカップ出場だ」と語りつつ、「プレーオフを迎えるとき、私がいるかどうかは分からない」と、解任の可能性にも言及した。
一方、今夏からチェコサッカー協会のゼネラルマネージャーを務めるパヴェル・ネドヴェドは公式ウェブサイトを通じて、「本日のフェロー諸島戦でのチェコ代表のパフォーマンスについて、すべてのファンの皆様にお詫び申し上げたい。1-2での敗戦、そしてワールドカップ予選という重要な試合での内容は、到底受け入れられるものではない」とコメント。「帰国後に状況を精査し、今後について検討する」と述べ、監督の進退に関して協会内で協議を行う意向を示した。
現役時代はサンフレッチェ広島(1994~95)やジェフユナイテッド市原(1996)でもプレーし、2004年にはヴィッセル神戸の監督を務めた現在62歳のハシェック監督。以降は主にアラブ首長国連邦のクラブを率い、2024年1月に母国チェコ代表の監督に就任していたが、果たして続投の可能性はあるのだろうか。
