25日にコパ・デル・レイ決勝バルセロナ対バレンシアが行われ、バレンシアが2−1で勝利して通算8回目の優勝を果たした。
国王の名のもとに行われるスペインの国内カップ戦。今回、決勝まで進出したのは、2シーズン連続でのチャンピオンズリーグ劇的敗退の傷を2シーズン連続となるリーガ＆コパの二冠達成で癒すことを目指すバルセロナと、クラブ創立100周年に11シーズンぶりのタイトルを求めるバレンシアだ。
ルイス・スアレス、デンベレを負傷で欠くバルセロナのバルベルデ監督は、GKシレッセン、DFセメド、ピケ、ラングレ、ジョルディ・アルバ、MFセルジ・ロベルト、ラキティッチ、ブスケッツ、アルトゥール、コウチーニョ、FWメッシをスタメンとして４−1−4−1を使用した。対してバレンシアのマルセリーノ監督はGKドメネク、DFワス、ガライ、ガブリエル、ガジャ、MFソレール、パレホ、コケリン、グエデス、FWロドリゴ、ガメイロを先発させてこちらは基本システムの4−4−2を使用している。
満員となったベティス本拠地ベニト・ビジャマリンで、試合は予想通りバルセロナがボールを保持して攻め込み、バレンシアが4−4ブロックの堅守から速攻を狙う展開に。バルセロナはL・スアレス、デンベレの不在が響いて効果的な攻撃を繰り出せず、勢いで勝ったのは気持ちを込めつつ組織立った守備を見せ、縦に速いを攻撃を仕掛けるバレンシアだった。
バレンシアが先制したのは、22分のこと。ガブリエルの絶妙なフィードを左サイドフリーで受けたガジャがグラウンダーのクロスを送り、このボールをペナルティーエリア中央で受けたガメイロがシレッセンを破った。バレンシアの勢いはその後もおさまることなく、33分にリードを広げる。パレホのスルーパスからソレールが右サイドを突破してそのままペナルティーエリア内右に侵入。折り返したクロスから、フリーとなっていたロドリゴがヘディングでネットを揺らした。
機能的な攻撃を見せられず、なおかつ守備も甘いバルセロナは、前半終了間際にメッシが鋭いミドル、ペナルティーアークからのシュートと立て続けにゴールをうかがうも、どちらもドメネクの好セーブに遭う。2点ビハインドのまま試合を折り返すと、バルベルデ監督はハーフタイムにセメド、アルトゥールを下げてビダル、マルコムを投入している。
S・ロベルトが右サイドバックとなり、その前にマルコスを位置するバルセロナはバレンシア陣地で懸命な攻めを見せる。56分にはメッシがマルコムとのワン・ツーからペナルティーエリア内右に侵入して左アウトサイドでボールを叩いたが、これは右ポストに弾かれた。対して、変わらずにクレバーな守備で失点を許さないバレンシアは65分、主将パレホが右足ふくらはぎを痛めて続行不可能に。マルセリーノ監督は代わりにコンドグビアをピッチに立たせ、72分にはガメイロを下げてピッチーニも入れた（グエデスが2トップの一角に）。
そして73分、バルセロナが泥臭い執念で1点を返す。右CKからラングレがヘディングシュートを放つとドメネクが前方にボールを弾いてしまい、そのこぼれ球をメッシが押し込んだ。バルベルデ監督は1点差に迫った直後、ラキティッチをアレニャーに代えて交代枠を使い切っている。
試合終盤、バルセロナはピケが前線に上がって、パワープレーで同点ゴールを狙った。しかしバレンシアが1点リードを最後まで維持したまま、試合は終了のホイッスルを迎えている。今季、三冠の期待が膨らんでいたバルセロナは、その期待の高さゆえに大きな失望を味わうことになり、バルベルデ監督解任の可能性が現実味を増すことになった。バレンシアは序盤こそ低調だったクラブ創立100周年のシーズンを、チャンピオンズリーグ出場権獲得、そして11年ぶりのタイトル獲得と盛大に祝うことに成功している。
■試合結果
バルセロナ 1-2 バレンシア
■得点者
バルセロナ：メッシ（73分）
バレンシア：ガメイロ（22分）、ロドリゴ（33分）
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「※」は提携サイト『 Sporting News』の提供記事です
