2017-11-04-cerezo-Jung-Hwan Yoon(C)Getty Images

C大阪・尹晶煥監督「川崎Fと言えば17年前を思い出す」…ステージ優勝逃した現役時代のリベンジ果たす

JリーグYBCルヴァンカップ決勝が4日に行われ、埼玉スタジアム2002でセレッソ大阪と川崎フロンターレが対戦。試合は2-0でC大阪が勝利を収め、初優勝を果たした。試合後、尹晶煥監督が記者会見に出席した。

「今日、この場にたどり着くのは簡単な道ではなかったです。ここまで1回も負けることなく優勝できるとは思いもよらなかったですが、全ての選手が本当に素晴らしいことをやってくれた」と語る尹晶煥監督。その言葉通り、C大阪は、ルヴァンカップのグループステージを4勝2分けで2位となるも、プレーオフステージ、準々決勝、準決勝を無敗で勝ち抜き、優勝を成し遂げた。

準決勝からスタメンに変更はあったが、「この前までルヴァンカップで走ってきた選手たちの分まで本当に頑張って出し切ってくれたと思いますし、責任感を持って最後まで走りきってくれた」と、チームを決勝の舞台へと導いた選手たちの想いが優勝の原動力となったことを伝えた。

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サガン鳥栖、蔚山現代FC(韓国)での指導歴もあるが、「僕も監督になって初めての優勝なので、どう表現していいか分かりませんが、本当に最高の気分です」と話し、緊張しすぎて「寝違えた」と記者たちの笑いを誘う尹晶煥監督。「選手たちが最後の最後まで最善を尽くしてくれて、僕は幸せなチームにいる」と喜びを口にするが、「ただ、これで決して終わりではないです。まだ天皇杯もあり、リーグも3位以内に位置しています。最後の最後まで集中して、大きなケガがなく今季を終えられればいいと思います」と続けた。

尹晶煥監督は「リーグ戦とルヴァンカップのメンバーを完全に分けた」と話すも、「今日の試合のメンバーもすごく悩みましたけれども、タイトルを取るためには何かを犠牲にしないとタイトルは取れないと思いましたので、こういうメンバー構成になりました」と心の内を明かした。そして、「優勝できたからこういう話もできると思いますが」と前置きをしつつ、決勝に出場できなかった選手を含めた「全員の選手がお互いに抱き合って喜んでいる姿を見ていたら、本当に良いチームになっているという気がしまして」と、目を細めた。

尹晶煥監督は、選手との信頼関係について「僕から選手たちにオープンできることは全てオープンにして、全選手を信じて起用しました。そして、選手たちもそれに応えてくれた」と話し、「僕らのチームはいつも雰囲気がすごくいいです。もちろん練習はハードでキツイのですが。でも、みんなそういうのを顔に出さず、元気に楽しんでやっていますので、それが1つのチームの力として大きくなっているんだと思います」と続けた。

C大阪にとって初のタイトル。クラブにとって歴史的な日となったが、監督個人にとっては?と記者から質問されると、「川崎Fと言えば、17年前のことを思い出しますが、本当に優勝を目の前にして逃してしまった、その記憶が僕に残っています」と答えた。尹晶煥監督が選手としてC大阪でプレーしていた2000年。C大阪は、首位でJ1リーグ1stステージ最終節・川崎F戦を迎えるが、延長の末、1-2で敗れてステージ優勝を逃した。

「それを17年経って、今日やり返すことができたと思います。歴史というものは、こういうふうに結果が出て、歴史は書けると思っています。僕自身の歴史にも、新しい歴史が始まったと思います」と振り返った。

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