ブンデスリーガ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフのMF田中碧は、オスナブリュック戦でのゴールセレブレーションがスポーツマンシップに反したとされ、イエローカードを掲げられた。ダニエル・ティウーネ監督はその判定に首を傾げている。
デュッセルドルフは15日、敵地で臨んだ第26節でオスナブリュックに4-0で快勝。フル出場した田中は前半にFWクリストス・ツォリスによる先制ゴールをアシストすると、終了間際にはマティアス・ツィンマーマンのシュートのコースを変えてネットを揺らし、今季公式戦7点目を記録。2点に絡み勝利に大きく貢献した。
しかし、田中は得点後のセレブレーションでホームファンの反感を買う。手を広げながら相手サポーターに向かって喜びの叫びを発すると、スタンドからは罵声とともにプラスチックのコップがピッチ上に投げ込まれることに。主審は田中のセレブレーションを非スポーツマンシップ行為とし、イエローカードを提示した。
地元紙『ライニシェ・ポスト』は「おそらくタナカは(ゴールが決まったことへの)驚きにより喜びがさらに増したことが、結果無意識ながら煽るように最下位チームのファンに向けて歓喜の叫びを発していることを忘れさせてたのだろう」との見解を述べたうえで、ティウーネ監督のコメントを紹介。ここ最近、アウェーでのゴールセレブレーションに批判が集まっていることを引き合いに出し、次のように語った。
「正直、アウェースタジアムで喜ぶ度に平手打ちを食らうのは少しばかり腹立たしい。アウェースタジアムの4分の3はホームファンで埋まっているものだ。毎回自分たちのファンがいるピッチの反対側まで走るようなことはしない」
同監督は「ゴールセレブレーションは、どんな形であろうと挑発行為になってはいけないという点ではまったく同意だ。ただ、最近に関しては本当に腹立たしい。完全なるオーバーリアクションだ」と主張。「レフリーたちはまったく無意味なやり方でこれを懲らしめようとしているような気がする。それが一体何につながるのか、私には分からない」と疑問符を浮かべた。
同紙によると、田中はその後、オスナブリュックのサポーターに対し謝罪のジェスチャーを見せたとのこと。さらにチームメイトの内野貴史やヤニック・エンゲルハートはピッチ上に投げ込まれたコップの片付けを手伝ったという。だが、ティウーネ監督はそれについて「彼らがコップを片付ける必要はない。VfL(オスナブリュック)にはそのためのスタッフがいる」と話すと、「我々にできる唯一のことといえば、アウェーでの得点を少しばかり減らすことだ」と皮肉りながら続けていた。