ブンデスリーガ2部ダルムシュタットは30日、MF秋山裕紀の買取オプションを行使したことを発表した。
現在25歳の秋山は、今夏にアルビレックス新潟からの買取オプション付きでダルムシュタットに加入。フロリアン・コーフェルト監督が指揮を執るチームで、中盤の一角として公式戦18試合に出場し、3ゴールを記録するなど活躍を見せ、すぐさま定位置を獲得した。
そして、ダルムシュタットはシーズン終了後に契約が完全移籍へと移行することを発表。公式ウェブサイト上の声明で、ポール・フェルニーSD(スポーツディレクター)は秋山の順応ぶりについて、「ヒロは加入初日からチームに見事に溶け込み、言葉の壁がありながらも、ドイツのサッカーや文化に驚くほどのスピードで適応した」と語り、次のように称賛した。
「ピッチ上では、彼を獲得する際に我々が期待していた資質を、まさに示してくれている。非常にプレッシャー耐性が高く、常にボールを求め、試合のテンポを左右することができる」
「さらに、守備面でもすでに大きな進歩を遂げており、ボール奪取役としての存在感を強めている。加えて、ここまでのシーズンで証明してきた得点力もあり、この点については正直、日本にいた頃からこれほどのものだとは想定していなかった」
「そのため、我々としてはヒロを今季限りではなく、今後もクラブに留めたい、そして買取オプションを行使することに何の迷いもなかった。ウインターキャンプ開始前に明確にしておくためにも、今がその適切なタイミングだと判断した」
一方、「クラブでも街全体でも、すぐにとても温かく迎え入れられていると感じました」と語る本人は、「僕たちは優れたサッカー選手がそろった素晴らしいチームであると同時に、人間的にも本当に素晴らしいメンバーが集まっています。その一員でいられることがとても楽しく、これまでピッチ上でチームの力になれていることをうれしく思っています。信頼を寄せてくれたクラブ関係者に感謝したいですし、ダルムシュタットへの完全移籍が決まってとても幸せです」とコメント。また、プライベートも充実している様子もうかがわせた。
「最近では妻と娘もドイツに来て、家族としてもここでの生活が始まりました。後半戦、そして“リリエン”(ダルムシュタットの愛称)での将来を楽しみにしています」
古川陽介ともう1人の日本人選手が所属するダルムシュタットだが、現在は1部・2部入れ替えプレーオフ圏内の3位に位置している。1月4日から11日までスペインでウインターキャンプを実施するチームは、同18日に行われる第18節でボーフムとのアウェー戦に臨む予定となっている。


