FWヨナタン・ブルカルトやMFナディエム・アミリの去就が騒がしくなっているマインツだが、佐野海舟の今夏の移籍も警戒すべきかもしれない。
昨年2月に就任したボー・ヘンリクセン監督の下で、マインツは残留争いから一転、欧州コンペティション出場権を争うチームへと変貌。6位でシーズンを終えた中、エースのブルカルトや司令塔アミリに加え、新戦力の守備的MF佐野海舟、レンタルから復帰した攻撃的MFパウル・ネーベルらの活躍が注目を集めた。
こうした中、ドイツ誌『キッカー』は改めて佐野のブンデスリーガ初年度のスタッツを紹介。394kmというリーグトップの走行距離を記録した24歳は、守備的MFとしても際立った数字を残している。デュエル勝利数は209回でリーグ最多、空中戦の勝利は162回で3位、インターセプト65回で最多、スプリント764回で最多、ドリブル32回で最多タイ、さらにトップスピード34.42km/hは3位。インテンシティの高いプレーを見せながらも、イエローカードはわずか3枚にとどまり、そのクリーンな守備も高く評価されている。
同誌は、ブルカルトの「信じられないほど完成されたミッドフィールダー」という称賛の言葉を紹介しつつ、移籍報道が出ていないのは意外だと感じているようだ。「この選手の市場価値が、2024年に支払われた移籍金の10倍を超えていても不思議ではないことを考えれば、いまだに他クラブから注目されていないというのは信じがたい。今はデータスカウティングの時代なのだからなおさらだ」と指摘した。
記者は、今夏にも佐野の獲得を狙うクラブが現れる可能性があると見ている模様。「現在、世間の関心がもっぱらブルカルトやアミリの去就に集中しているとはいえ、2025年夏に最も引き合いが強まるマインツの選手は、実は佐野海舟なのかもしれない」と締めくくっている。


