マインツのMF佐野海舟は、現地メディア『SWR』のインタビューに応じ、ドイツで順調な初シーズンを過ごせている理由を語っている。
佐野は昨夏、鹿島アントラーズから完全移籍でマインツに加入した。現在24歳のMFは、新天地でこれまでの公式戦すべてに先発し、その多くでフル出場。中盤の一角として絶大な存在感を放ち、現在4位につけるチームの今季の快進撃に大きく貢献している。
一方、マインツでの最初の日々は迷いもあったようだ。佐野は「ドイツではサッカーのプレーの部分は苦労すると思いました」と認めつつ、その迷いを乗り越えられた理由を説明。「最初、戦術に関してもまだ不安を感じていた頃、ナディエム(アミリ)がよく話しかけて助けてくれました。僕たちは2人とも守備的MFのポジションでプレーしていますからね」と語り、後に“マインツのエンジンルーム“とも呼ばれるようになる中盤コンビを組む相棒との関係性について続けた。
「ナディエムは、僕から学べるものもあり、僕のために余分に走る覚悟があると言ってくれました。その言葉は僕の支えになり、自信につながりました。チームメイトたちやクラブが、僕がこの環境に馴染めるように助けてくれたからこそ、今まで良いプレーを見せることができたんです」
現地での生活に馴染んでいる様子もうかがわせる佐野だが、現在FCバザラ・マインツ(ドイツ6部リーグ相当)の監督を務める元日本代表FWの岡崎慎司氏とも交流があることも明かしている。そして、2013年から2年間マインツでプレーしていた岡崎氏も、ブンデスリーガに興味を持ち始めた一つのきっかけだったようだ。「小さい頃からブンデスリーガをたくさん観ていました。そして、岡崎さんや武藤君(武藤嘉紀)がここでプレーしていたからには、もちろんマインツのことも知っていました」とも話している。
また、すでに他クラブが関心を寄せ始めているとも言われる佐野だが、現時点では、今後の去就については特に考えていない様子。「シーズン中には、将来どこでプレーするかどうかについては考えていません。ここは居心地がいいです」と語ると、シーズン終盤に向けては「何が懸かってようと、どの試合も同じです。僕は毎週末、自分の役割を果たせるようにして、みんなで良いパフォーマンスを見せることができたら、最後はチャンピオンズリーグ出場権を得られる順位につけていると思います」と意気込んだ。
なお、マインツが12日に敵地で臨む第29節のホッフェンハイム戦では相棒・アミリは警告累積で出場停止に。佐野は、「誰が僕の隣でプレーしようと、僕は僕のパートナーとなるプレーヤーが力を発揮できるように適応します」とチームメイトをいかすプレーを見せることを誓った。

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