フライブルクのユリアン・シュスター監督は、開幕節で決定機を外した鈴木唯人やエレン・ディンキチを責めるつもりはないようだ。
フライブルクは23日に行われたブンデスリーガ開幕節でアウクスブルクと対戦した。今夏にブレンビーから加入したMF鈴木はトップ下でブンデスリーガデビューを飾り、ディンキチはフランクフルトに移籍した堂安律の抜けた右サイドで先発出場。しかし、2人はセンターFWのルーカス・ヘーラーと同様に複数あった決定機を生かせなかった。一方で、フライブルクのミスも響き、アウクスブルクはわずかな好機を前半のうちにすべて決め切る。後半にPKで1点を返したものの、フライブルクは1-3で敗れ、7年ぶりとなる黒星スタートを喫した。
ドイツ誌『キッカー』によると、この試合でフライブルクが記録した決定機は「10」、一方のアウクスブルクは「4」だったという。同誌は「フライブルクの責任者たちは、日本代表(堂安)がこの3年間で着実に自身のクオリティを高め、フランクフルトに少なくとも2100万ユーロの価値を示した選手であること、その穴をすぐに埋められないこともわかっていた。そしてそれを、1-3で敗れたアウクスブルクとの開幕戦で、チーム全員が思い知らされた」と分析している。
また、同誌は試合後、「サッカーの残酷さ」を嘆いたシュスター監督のコメントも紹介している。鈴木とディンキチが逸した決定機について、監督は「これらは昨季のリツなら完璧にやり遂げ、より難しい場面からもゴールを決めていた」と指摘したうえで、「エレンもユイトも、あのボールを決められるだけのクオリティを持っている。まずはこれだけ多くのチャンスをつくり出せたことをポジティブに捉えたい」と語った。
さらにシュスター監督は、特にアウクスブルクの1点目と3点目の場面での対応を敗因として挙げ、クラブ公式メディアに対して「少数のデュエルをうまく戦えず、容赦なく罰を受けたんだ。これがブンデスリーガのクオリティでありレベルだ。多くのチャンスを作り出しながらも、試合の流れを引き寄せることができなかった。結局、細かい場面の積み重ねがことごとく我々に不利に働いた」と説明している。




