日本代表DF菅原由勢が、ブレーメンに加入してわずか数週間ながら、すでにチームに溶け込んでいるようだ。ホルスト・シュテッフェン監督も「まるでずっとここにいたかのようだ」と驚きを示している。
菅原は先月26日、サウサンプトンから買い取りオプション付きの期限付き移籍で加入。30日のブンデスリーガ第2節レヴァークーゼン戦(3-3)で新天地デビューを飾ると、代表ウィーク明けの今月14日、第3節ボルシア・メンヒェングラットバッハ戦でもフル出場。先制点をアシストするなど、敵地での4-0快勝に大きく貢献した。
ボルシアMG戦でブレーメン指揮官として初勝利を挙げたシュテッフェン監督は、試合後に菅原について問われると、信じられない様子で首を振りながら満面の笑みを浮かべ、「ユキは最初から、まるでずっとここにいたかのようにプレーしている」とコメントした。
クラブ専門メディア『ダイヒシュトゥーベ』もこの言葉に賛同。「これ以上的確な表現はないだろう。25歳の彼は右サイドを縦横無尽に駆け上がり、守備では相手にほとんど何も許さず、攻撃にもたびたび顔を出している。まるでそれ以外のことをしてこなかったかのようだ」と絶賛している。
さらにクラブのプロサッカー部門を統括するペーター・ニーマイヤー氏も同メディアに対し、「非常に高い基礎能力を持っているからこそ、すぐにチームへ溶け込めた」と喜んでいる。「人間的にも本当に大きな補強で、彼の取り組む姿を見るのは楽しい」とピッチ内外での存在感を評価した。
一方、ピッチ外で“お世話役”を務めるGK長田澪も、早くも菅原と良好な関係を築いている模様。今季リーグ開幕から正守護神を任される日独ハーフの21歳は、「僕たちは最高の関係を築いています。彼は年上ですが、できるだけ手を差し伸べて、ここで居心地よく過ごせるようにしています」と語る。「こんなに早くロッカールームでバディができるとは思いませんでした。僕たちは(ロッカールームも)隣同士です。彼が居心地よいことこそ、僕の役目です」と笑顔を見せた。
19歳で名古屋グランパスからオランダのAZに渡り、海外挑戦をスタートさせた菅原。イングランドでの1年間を経て初めて踏むドイツの地でも、その高い適応力を早くも証明している。



