ブレーメンの菅原由勢が、勝利に終わったザンクトパウリ戦を振り返った。
前々節のフライブルク戦、前節のバイエルン戦と複数失点による連敗を喫したブレーメンにとって、インターナショナルマッチウィーク前に迎えるザンクトパウリ戦は、いい形で中断に入るためにも勝利が欲しい一戦だった。
そういった状況を理解してか、ブレーメンは立ち上がりからアグレッシブな攻撃を披露。すると2分、右サイドを起点とした攻撃から中央でこぼれ球を拾ったサミュエル・ムバングラがミドルシュートをゴール左に決め、幸先よく先制点を奪うことに成功した。
チームとしていい入りを見せた中、今度は菅原が魅せる。ビルドアップの起点となり右サイドを攻略すると、自身は流れの中からゴール中央へ。最後は左サイドからのパスをペナルティーエリア内で受け、左足のシュートを狙った。シュートは惜しくもGKに阻まれたが、菅原らしいアグレッシブさが出たシーンだった。
「あそこまで行かしてくれるというか、行ってもいいとすごく言われている。もっと攻撃に関わっていいというのは言われているので、そこをチームが理解してくれているのがすごくありがたいですね」
ただ、菅原のチャンスに加え、前半に迎えたいくつかのチャンスを決め切れないと、後半は自陣に押し込まれる展開に。時折、カウンターからビッグチャンスを迎えたが、そこでも決め切れず、難しい時間が続いた。
それでも、キャプテンのマルコ・フリーデルを中心に集中した守備を披露。菅原も逆サイドの攻撃に対していい絞りから危ない場面を防ぐなど、守備でも貢献する場面を作った。その結果、試合はそのまま終了。1-0で勝利し、ブレーメンとしては3試合ぶりの勝利を手にした。
菅原は試合後、「疲れました」と笑みを見せつつ、勝利の喜びを口にした。
「すごく集中力を求められましたけど、楽しかったですね。こういう試合を経験できたのは、チームとしてメンタル的にもゲームの運び方的にも今後に活かせると思う。そこはものすごくポジティブなところだと思います。いまいち攻撃のソリューションを見つけられなかったところもありましたけど、その分、割り切って守るとこは守れた。今日は勝ったことが一番ですね」
攻守に存在感を発揮した菅原だが、惜しまれるのは日本代表のメンバーから外れたことだ。キリンチャレンジカップ2025に挑むメンバーに入れなかったことについて菅原は、「代表に選ばれる、選ばれないというのは僕が決めることではない。むしろ僕が決めさせられるようパフォーマンスをしてない方が良くないと思う。改めて自分のパフォーマンスに集中するだけです」とピシャリ。まずは自分の環境をしっかりと整えつつ、ブンデスリーガの舞台で結果を出していくことで代表への扉を切り開いていく。



