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Shuto-Machino(C)GettyImages

【現地発】町野修斗が取り戻し始めた”大胆な”選択。ワンプレーに隠れた精神的な変化とは?

 ブンデスリーガ第22節のフランクフルト戦。ボルシア・メンヒェングラットバッハからすると、0-3というスコアだけを見れば完敗だった。ただ、後半から投入された町野修斗がピッチに残した余韻は、決してネガティブなものではなかった。

「誰かが局面をパッて変えて、一枚剥がさないと、なかなかチャンスは生まれないなと思っていた」

 前半、ベンチから戦況を眺めていた町野は、後半のスタートとともに明確なテーマを携えてピッチに立った。それは自身の武器をしっかりとピッチに反映させること。「最近、消極的になってできていなかった」という縦パスを引き出してからの反転など、かつてキールで見せていた相手を背負いながら一瞬で局面を変える大胆なプレー選択にトライした。

「失ったら切り替えてファウルで止めればいいという大胆さをもう一度意識した」

 ミスを恐れず、自分の個性をぶつける。その意識がすぐにプレーに現れた。最終ラインの高井幸大から楔のパスを引き出し、鋭い反転で攻撃のスイッチを入れる。自身でシュートまで至る場面は限られたが、停滞していたチームに変化をもたらしていた。

 また、後半にはミスから失点を許して肩を落とす高井に対し、町野は歩み寄って言葉をかけた。「ここでへこたれんな、という意味で言いにいきました」。自らも海外での苦い時期やポジションの葛藤を乗り越えてきたからこそ、後輩を思いやる余裕が生まれていた。チームを背負う一人の先輩としての成長がそこにはあった。

 もちろん、ストライカーにとっての正解は「ゴール」でしかない。プレー面での手応えを得たとしても、次の試合のスタメンが確約されたわけではなく、厳しい序列の中にいることは本人も百も承知だ。

「得たと思っていても、使われない時はある。それは僕が決めることではない。変わらずいい準備をして、練習で見せるしかない」

 迷いを捨て、本来の大胆さを取り戻し始めた町野。今はまだ我慢の時かもしれないが、己の武器を再認識し、精神的にも一皮剥けた男が再びスタメンの座を奪い返す日は、そう遠くないはずだ。その瞬間を逃さないためにーー。町野はトレーニングから自身の牙を磨いていく。

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