ブライトンのファビアン・ヒュルツェラー監督は、鹿島アントラーズとの一戦を振り返った。
今夏に「ブライトン&ホーヴ・アルビオン・ジャパンツアー2024」を開催し、24日に国立競技場で鹿島と対戦したブライトン。三笘薫ら主力選手が先発した前半はヤンクバ・ミンテのゴールで1点リードで折り返すと、後半に入ると19歳FWコジア=デュベリーの2ゴールなど4点を奪う。終盤に失点したものの、5-1で快勝を収めた。
試合後の会見に出席したヒュルツェラー監督は、5-1という結果に一定の満足感を示しつつも、「完璧ではなかった」と振り返っている。
「全体的には満足だよ。テストマッチとはいえ、勝利はチームとしても個人としても自信を与えてくれる。今日はプレーも守備も完璧とはいかなかったが、全員で一体となってチームとして苦労していることが重要だ。ボールを奪われたときにはできる限り早くカウンタープレスをかけていき、一体感を持って対応できたと思う。失点に関しては、怒りはないががっかりはした。ジェイソン(スティール)は頑張っていたけど、失点してしまったね」
「鹿島は本当に良いチームだと思ったし、良い選手がたくさんいる。彼らがギャップを埋めてくるし、DFラインの背後を取られることもあった。最終ラインが高すぎて裏にボールを受けることもあったが、それは我々が求めているプレーとは少し違う。そこは改善できると思っている」
「前半はかなりチャンスを作れたが、決めきれなかった。本来はもっとゴールが決まっているべきだ。それでもチャンスメイクできたことは評価してもいいと思うし、嬉しく思っている。後半は流れがさらに良くなったね。バランスは大切だが、スペースを見つける・作るのが重要であり、相手が動いてくれないときにはチェックをかけてスペースを生む、数的優位を作るというのを、バランス持ってやっていくのが重要だ。そういう部分はまだ完璧じゃない。改善していける部分だと思うよ」
そして「個人の選手についてはあまりコメントしたくない」としつつ、この日は途中出場から2ゴールを奪った19歳FWコジア=デュベリーについて「彼のパフォーマンスは非常に良かった。ゴールだけでなく、チーム全体に貢献することができたが大切だ。チーム全体が向上するのが重要だが、選手自身が野心を持つのが大切なんだ。彼は熱意もあるし、聞く耳もある。強い気持ちがあるし、全体的に満足したよ」と賛辞を送った。
最後に、この日は先発して45分間プレーした三笘薫に言及。プレー自体に「非常に満足だ」と高く評価しつつも、来日中の活動により多忙を極めていることを心配した。
「プレーを見ていると、心から楽しんでいるのが伝わってきたね。母国でこういう形でプレーできる、楽しみに待ってくれていたファンの顔を見ることができる、それがすべてのパフォーマンスに表れていた。ボールをタッチした際には必ず何かを仕掛けようとしているのが伝わってきたよ」
「今週は、彼にとって非常にキツイ1週間だった。帰ってきたことで様々なイベントがあるし、すべての日本人を同じように丁寧なので、断ることもしないんだ。本当にタフな1週間だったと思うよ。そんな彼をチームとして全面的にサポートしていきたいし、誇りに思うよ」


