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セルヒオ・カナレス「僕は負けず嫌いなんだ」ベティスにすべてをもたらすための戦い/独占インタビュー

もしセルヒオ・カナレスの性格を表す形容詞があるとすれば、“負けず嫌い“という表現が最も適切だろう。彼は出場するすべての試合で勝利を望み、その精神はマヌエル・ペジェグリーニ率いるチーム全体にも伝播している。

ベティスはコパ・デル・レイ決勝を控えているだけでなく、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得も見据えている状況だ。カナレスはすべての願いを叶えることを求めており、中でも来年はチャンピオンズリーグのアンセムを聞くことを思い描く。

『GOAL』スペイン語版の独占インタビューの中で現在の胸中を語ってくれた。

■”何か”を成し遂げられるシーズンに

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――シーズンも終盤ですが、チームはチャンピオンズリーグ出場も夢ではない位置につけています。

そうだね、それは以前からの目標だよ。チームはよく競い合えているし、プレーの良し悪し以上に基本的なことだ。毎試合競うこと、勝利のメンタリティで試合に臨むこと、それがあってチームは大きな飛躍ができたんだと思う。

――(チャンピオンズリーグ出場は)すでにチームの目標でしょうか?

目標にしたことは一度もないんだ。昨シーズンの好成績のおかげで希望を持ってシーズンをスタートしたけど、気にするようになったのは後半戦になってからだね。最終的にチャンピオンズリーグに出場できないなんてまったく考えないようになった。1試合1試合をこなし、すべてに最大限の力を尽くしたい。

――チームはコパ・デル・レイの決勝を控え、チャンピオンズリーグの出場もかけて争っています。セルヒオ・カナレスが望むのはどれでしょうか?

何かをより強く望むという考えはないよ。ライバルとの対決や毎試合の困難に希望を持って臨むこと、そして試合に求められる要求を乗り越えていくこと、そうしないと何も達成することはできない。試合や大会に200%集中するか、何も達成できないかだ。

――何か大きなことを成し遂げられる雰囲気がありますが、チームはそれに気付いているのでしょうか。

もちろん僕らは責任感と希望を持ってシーズンを過ごしている。でも僕らは1週間ですべてが変わってしまうことも意識しないといけない。だからこそ先のことは見ずにひとつひとつの試合をこなすことが重要だと説いているのさ。そうしないと普通よりもずっと多く消耗してしまう。毎試合が決勝戦だと意識することが重要なことを成し遂げる唯一の方法だね。とても強力なチームがいるし、この先は非常に難しくなる。そのようなアプローチをするか、それとも不可能かだ。

――残り1勝のところまで来ましたが、ベティスのコパ・デル・レイ優勝を考えたことがありますか?

イメージしているよ。何か大きな目標を成し遂げる姿をイメージするのはとても大切なことだ。最終的に多くを学べるし成長もできる。でもその難しさも忘れてはいけないね。勝利への責任と重要性を感じながらプレーすることも必要だね。最低限の結果を目指すのではなく、どんな状況でも勝たないといけない。そういうメンタリティを持たないといけない。

■ペジェグリーニ監督の存在

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――昨季から率いているペジェグリーニ監督はチームに何を与えたのでしょうか?

当然だけど豊富な経験を持っていて、チーム全体から最高のパフォーマンスを引き出す方法を知っていると思う。それがひとつの鍵になっているね。チーム内の競争やトレーニングをよく見ているから選手ごとの適切な出場タイミングがわかっている。グループトレーニング以外にも個人的な話し合いやアプローチで選手のパフォーマンスを引き出している。鍵のひとつは選手ごとのパフォーマンスを引き出す術を知っていたこと。簡単に思われるけどフットボールの世界では最も難しいことのひとつだよ。

――中でも今季はフアンミが覚醒し、好調を維持していました。彼のような選手個人のケースはどうでしょうか?

フアンミは特別なケースだね。最初のシーズンを負傷で棒に振ったあと、2シーズン目をプレーするのは難しいことだよ。いつも僕らにメリットや縦の動き、たくさんのゴールを与えてくれる。セットプレーをすべてゴールにつなげてくれるし、ゴールに取り憑かれているみたいだ。フアンミ自身がゴールそのものだよ。

――では、監督はあなた自身には何を与えてくれていますか?

僕が入団したときの監督はキケ・セティエンで、その後がホアン・フランセスク・フェレール・ルビだったと思う。あまりいいシーズンではなかったのは事実だけど、高いレベルを保とうとしていた。レアル・ソシエダの最後のシーズンは自分の成長を最も強く感じたから、キャリアで飛躍できるとはっきり思っていた。ペジェグリーニは様々なポジションでのプレーを教えてくれたし、1年で4つのポジションでプレーした時期もあったよ。自分にとって快適なゾーンの外での経験は成長につながるし、実際強くなったと思う。ペジェグリーニは僕が思いもよらないようなポジションにも配置したよ。

■「フットボールは僕に多くをもたらしてくれた」

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――フットボールはあなたに借りがあるのでは?

外からはそのように理解されるだろうね。でもフットボールは僕に多くをもたらしてくれたし、僕に借りがあるとはまったく感じないよ。むしろ僕の方がファンやクラブにそういう感覚を持っているし、信じてくれたお返しをしないといけないと思う。もっとよくするために、少なくともできることはすべてやるつもりだ。僕はもちろんコパ・デル・レイの優勝やチャンピオンズリーグの出場を成し遂げたいし、みんなそのために仕事をしている。僕は負けず嫌いなんだ。

――スペイン代表についてはいかがですか? ルイス・エンリケ監督にはベニト・ビジャマリンまであなたを見に来るようお願いしないといけないのでは?

(笑)。わからないけど、監督は最高のチームを作ろうとするものだ。僕ができるのは苦手なことを改善し続けることだけで、たくさんあるよ。僕はベティスが勝ち続けられるように、そして上位にいられるようにプレーするだけだ。それがみんなにとっても好ましいことになると思う。

――では、アレックス・モレノのように、他の選手に驚かされることはありますか? あなた以外で代表に選ばれる可能性のある選手ですね。

アレックスとはもう何年も一緒にプレーしているけど、とてつもないポテンシャルがある選手だと思うし、本人にもいつもそう伝えている。あれほどのポテンシャルを持つサイドバックはなかなかいない。たくさん話すし、いつも最大限助けようとしている。キャリアの重要な飛躍まで最後の数メートルという感覚だね。成熟さやあらゆる面でも非常に大きく飛躍した。アレックスは素晴らしく準備ができていて、今もこの先も僕らに多くを与えてくれるフットボールのトッププレイヤーだと思う。素晴らしいコンディションだし、まだ将来に向けて多くの道が残されていると思う。

――チームの中心選手の一人である、ナビル・フェキルとのプレーはどうですか?

とても簡単だね。ピッチの中でも外でもとてもいい奴で、これは自分を理解したいと周囲に思ってもらうために重要なことだと思う。僕は一緒にプレーするのが楽しいし、違いを生み出せる選手だから僕以外にもみんながフェキルを探している。フェキルとのプレーはとても順調だよ。

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