BellinghamGetty Images

パスを出さないヴィニシウスを非難したベリンガム、今季いまだノーゴールが続く…昨季は現段階で10ゴール記録

レアル・マドリーMFジュード・ベリンガムから、昨季のような得点力が失われている。

ベリンガムはレアル・マドリーに加入した昨季、FWカリム・ベンゼマが退団した同チームの得点力を補うような活躍を披露。とりわけシーズン序盤にゴールを量産してマドリーのスタートダッシュを助けると、最終的にはヴィニシウスの公式戦24得点に次ぐ23得点を記録した。

だが今季に入り、ベリンガムはあの両腕を広げるゴールパフォーマンスを一度も披露していない。昨季はラ・リーガ8試合とチャンピオンズリーグ2試合を消化した段階で10得点を決めていたが、今季はまだ0得点。最後にゴールを決めたのは、昨季にあたる5月14日まで遡らなければいけない。

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ベリンガムが得点力を失った理由……そこには負傷によってラ・リーガ4試合欠場したことも含まれそうだが、何よりもFWキリアン・エンバペ加入の影響が強そうだ。昨季、イングランド代表FWは中盤ダイヤモンドの4-4-2でトップ下に配置され、そこから鋭い飛び出しを見せてネットを揺らしてきた。翻って今季、マドリーは往年の4-3-3システムに戻してエンバペを1トップに据え、ベリンガムは左インサイドハーフとしてゴールからより遠い位置でプレーしている。なおエンバペはヴィニシウスとPKキッカーの役割を分け合っていることもあり、すでに今季8得点を記録。PKに関して言えば、エンバペ&ヴィニシウスはシュトゥットガルト戦でベリンガムにもキッカーの座を譲ろうとしたが、結局VAR介入でファウルが取り消されている。

無論、ベリンガムはゴールゲッターではなく、今季インサイドハーフとして攻守にわたってチームに大きく貢献をしている。しかしながら19日のラ・リーガ第10節、敵地バライドスでのセルタ戦(2-1勝利)では、ドリブルを仕掛けたヴィニシウスが自らシュートを放ち、ベリンガムが自分にパスを出さなかったことを感情剥き出しで非難する場面があった。カルロ・アンチェロッティ監督は「もしそんなことがあったならば……ベリンガムはたいした度胸だ」「2人は試合後に笑って話していた。何も心配はいらないよ」と語っていたが、たとえゴールを決めることが役割ではなくても、選手本人の胸の内では少し焦りが募っているのかもしれない。

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