バルセロナFWラミン・ヤマルの発言は、レアル・マドリーだけでなくバルセロナでも大きな波紋を呼んでいるようだ。
26日のラ・リーガ第10節レアル・マドリー対バロセロナを前にして、ヤマルがジェラール・ピケ氏、人気YouTuberイバイ・ジャノス氏らとのトークショーで発した言葉は、スペイン国内外で物議を醸すことになった。バルセロナの10番は「マドリーはポルシーノ(直訳で豚だが、卑怯などの意味がある)だろ?」との問いに、「そうだね。彼らは(試合を)盗み、不満を言い、僕には分からないけど色々しているよ」と発言。またクラシコ前日にはSNSで「恐怖はもうずっと前に地元に置いてきた」とのメッセージを発信し、さらに昨季ベルナベウのクラシコで、自身がマドリーサポーターから非難されている写真も公開している。
スペイン『マルカ』は、ヤマルの言動の余波を報道。「彼はあまりにも自分をさらけ出している。それが彼の性格ということだが、レアル・マドリーだけでなくバルセロナも含めて、多くの人たちが『越えてはいけないラインを越えた』と考えている」と伝えた。
同紙は、近年のバルセロナのスター選手において、ヤマルほどに自分をさらけ出す選手はいなかったとの見解を示す。ピッチ上でレアル・マドリーを苦しみ続けたFWリオネル・メッシについても、ゴール後に自身のユニフォームを脱いでベルナベウの観客に見せつけるなど突発的な振る舞いはあったものの、基本的には常にリスペクトがあったとしている。
『マルカ』はまた、ヤマルの「マドリーは盗み、不満を言い、僕には分からないけど色々している」というクラブの不正を疑う発言が、イタリアなどでは即座に処罰を科されるものと報道。スペインで処罰を科すためにはまず訴えることが必要で、ヤマルに憤りを感じるレアル・マドリーは同じ感情を抱える自クラブのサポーターからそうすることを求められていることは理解しつつも、現状で行動に移す考えはないようだ。
その一方でバルセロナ内でも、ヤマルの行動は目に余るとの意見が出始めている模様。とはいえ、無理にその態度を矯正しようとしてもうまく機能した試しがないために、現在は成り行きを見守っているという。『マルカ』はバルセロナ関係者の「彼は18歳で最高の時期を過ごすメッシやほかのクラックがしなかった振る舞いを見せている」との言葉を紹介。バルセロナ内では現在、カルレス・プジョール氏のようにう精神的にも選手たちを引き締められ、相手へのリスペクトを欠かないリーダーが足りないと考えられているようだ。




