低身長症の人々がショーを行ったことで物議を醸すバルセロナFWラミン・ヤマルの誕生日パーティー。そのショーを行った一人が、正当性を訴えている。
ヤマルは7月13日に18歳の誕生日を迎えたが、大々的に催されたパーティーで低身長症の人々がショーをしている映像がSNSに出回り、物議を醸した。まずADEE(軟骨無形成症とその他の骨形成不全症からなる低身長症の人々による協会)がショーを非難し、その後スペインの社会権利省が検察庁、オンブズマン、ヘイトクライム対策局に調査を依頼している。
スペイン政府は障害者を中傷したり、障害を見せ物にするような行為を3年前から障害者法によって禁じていた。これまで明確な罰則は定められていなかったが、今週火曜に該当の違反行為を犯した人物に60万ユーロから100万ユーロの罰金を科すことを、閣議で承認しようとしていたところだった。
しかしそのショーを行った低身長症の4人の内の一人、トニ・クレパス氏は、自分たちのパフォーマンスと観客となったヤマルたちの態度に問題が一切なかったことを主張する。クレパス氏はスペイン『RAC1』とのインタビューで、次のように語った。
「誰も私たちに対して敬意を欠いたわけではありませんし、落ち着いた雰囲気の中で仕事をさせてくれました。なぜ、こうも大袈裟に扱われているのか、私は理解ができません。私たちは普通の人間であり、自分たちの望んでいることに、完全に合法な形で従事しているのです」
「私たちは私たちにできることを理解しており、その一線を越えたことはありません。私たちは猿回しの猿ではないのです」
クレパス氏は自分たちのショーを非難したADEEが、低身長症の人々の助けになっていないことを主張する。
「低身長症の人間を侮辱しているのは、ADEEではないでしょうか。彼らは数年前から、私たちに被害を与えています。自分たちが好きな仕事を禁じて、それなのに仕事を与えたり講習を受けさせることはしないのです」
「あの協会にはコンプレックスを抱えた新しい会長がいます。彼らがほかの人たちをうんざりさせているのです」
「私たちはエンターテイナーとして働いています。なぜ、そうすることができないのでしょうか? それは私たちの身体的条件によってなのでしょうか?」
クレパス氏はショーの内容を「私たちは踊り、飲み物を注ぎ、手品をします」と説明。今回ショーは1時間半続き、その後はほかの参加者と一緒にパーティーを楽しんだという。
「私たちは参加者の一員となりました。皆が楽しんでいましたよ」
「このような混乱が生じたのは、ラミン・ヤマルのような著名人のパーティーだったからです。それ以外の理由はありません」
なおヤマルの誕生日パーティーの内容だが、ドレスコードとしてマフィアの格好をすることが義務付けられ、ドミニカ共和国のラッパーであるチンバラ氏がライブを行い、そしてトニ・クレパス氏ら4人の低身長症の人たちがショーを行ったとのことだ。
