バルセロナとアトレティック・クルブFWニコ・ウィリアムズの交渉が、ここにきて暗礁に乗り上げたようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じている。
バルセロナはニコと2031年まで契約を結ぶことで合意に至り、アトレティックがクラブ間交渉に応じる考えがないことから、契約解除金5800万ユーロを支払って獲得を決める予定と報じられてきた。今週にも移籍が成立する見込みとされてきたが、ここに来てバルセロナとニコの交渉が停滞してしまった様子だ。
スペイン『マルカ』は先日、ニコの代理人がバルセロナに対して、間違いなく選手登録ができるという保証を求めたとされるが、これが問題に発展している模様。『ムンド・デポルティボ』曰く、代理人が求めている保証の要求水準が、クラブにとって受け入れられないほど高いようだ。すでに契約年数や年俸について合意にこぎ着けていたバルセロナだが、現在代理人の予期せぬ要求を前に困惑しているという。
ニコの代理人が懸念するのはやはり、昨季のMFダニ・オルモのような出来事が起こることのようだ。
バルセロナはこれまで、ラ・リーガのサラリーキャップ制で問題を抱え続けてきた。昨夏ライプツィヒからオルモを獲得した際には、サラリーキャップの超過で選手登録が認められず、DFアンドレアス・クリステンセンの長期離脱による特例措置で12月31日まで登録が可能に。だが冬になってもサラリーキャップの超過は解消されず、ラ・リーガおよびスペインフットボール連盟(RFEF)はオルモ、またFWパウ・ビクトルの登録を認めないことを決定したが、バルセロナはスペイン政府のスポーツ高等審議会(CSD)に訴え出て、ラ・リーガ&RFEFの反対を押し切り、CSDの判断によって登録を完了させている。
たとえバルセロナがアトレティックに契約解除金を支払って獲得を完了したとしても、選手登録をできるかどうかはラ・リーガおよびRFEFの判断となるために、ニコがプレーできるかは別問題となる(なお選手登録は選手ライセンスの発行を意味しており、発行されなければラ・リーガだけでなくチャンピオンズリーグや代表戦にも出場できなくなる)。ニコの代理人はダニ・オルモのようにプレーできるか分からない状況を回避するべく、選手登録ができる保証をバルセロナに求めているとのことだ。
『ムンド・デポルティボ』はまた、ニコの所属するアトレティックが、バルセロナの支払い能力などに疑問を呈しながら同クラブに重圧をかけ続けていること、加えてバイエルンが今なおニコ獲得を狙い続けていることも記載。「事態がどう展開していくか、そして選手が登録登録に関する保証の要求を緩めるかどうかを見守らなければならない。しかし結局のところ、この夏のバルサ移籍が実現するかどうかは、ニコ・ウィリアムズの意志にかかっている。クラブは何もあきらめてはいない。が、ここ数日の交渉に満足していないのは事実だ」との文章で記事を締めている。
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