バルセロナは16日にラ・リーガ開幕節、敵地ソン・モッシュでのマジョルカ戦に臨み、3-0の勝利を収めた。マジョルカFW浅野拓磨は先発出場を果たしたが、2人が退場したためにハーフタイムで交代している。
ラ・リーガ開幕節2日目、昨季王者バルセロナが登場だ。サラリーキャップ超過により選手登録について問題を抱えている同クラブだが、ジョアン・ガルシア、ラッシュフォードの登録は完了。フリック監督はGKジョアン・ガルシア、DFエリック・ガルシア、アラウホ、クバルシ、バルデ、MF後列フレンキー・デ・ヨング、ぺドリ、前列ヤマル、フェルミン、ハフィーニャ、FWフェラン(レヴァンドフスキは負傷中)を先発させ、4-2-3-1のシステムを使用している。
プレシーズンマッチ4戦全勝20得点と、1試合平均5得点の暴れっぷりを見せたバルセロナは、今季初の公式戦でも自慢の攻撃力を発揮。ぺドリがゲームをつくり、ヤマルが右サイドをドリブルで切り崩し、フェルミンとフェランが縦関係でスペースをつくりながら得点機をうかがい、ハフィーニャが抜け目ない飛び出しを見せる……。マジョルカを自陣に押し込んだアウェーチームは、7分と早い段階に先制点を決めた。ゴールを生み出したのは、ヤマル&ハフィーニャのホットラインだ。
右サイドで相対するモヒカをきりきり舞させていたヤマルが、警戒感を強めるマジョルカDFを眼前にして、左足でペナルティーエリア内にクロスを送る。すると、エリア内やや左のハフィーニャがDFラインを突破し、走りながらヘディングシュートを放ってネットを揺らしている。
対して失点したマジョルカは、浅野の突破などを起点に反撃しようとするが、なかなかチャンスを手にできない。22分にはセットプレーの流れから、ペナルティーエリア内の浅野がバイシクルシュートを試みたが、ボールをうまくミートできなかった。
そいして24分、バルセロナが物議を醸す追加点を記録。右サイドから内に切れ込んだヤマルがシュートを放つと、このボールが頭に当たったライージョが倒れ込む。マジョルカDF陣の足は止まったもののバルセロナはプレーを継続し、エリア手前のフェランが右足のシュートでネットを揺らした。ライージョはその後プレーに復帰したが、脳震盪ではなかったと試合を止めなかったムヌエラ・モンテーロ主審に対して観客、マジョルカの面々は激しく抗議。アラサテ監督はイエローカードを提示された後も、ベンチで不満を言い続けていた。
その後もマジョルカにとってはフラストレーションが溜まる展開が続く。32分には足をひっかけてヤマルを倒したモルラネスが2枚目のイエローカードで退場に。さらには38分には、エースのムリチがジョアン・ガルシアと球際を争い、高く上げた右足がバルセロナGKの顔面に当たっていたとしてオンフィールドレビュー後に一発レッドとなった。
それ以降はバルセロナが、9人となったマジョルカを攻め続ける。防戦一方のマジョルカは浅野のスピードに攻撃の望みを託したものの、決定機を作るまでには至らなかった。前半は0-2で終了し、ホイッスルが吹かれた直後、マジョルカの観客は強烈なブーイングを審判団に浴びせている。
ハーフタイム、アラサテ監督は一気に3枚を交代して浅野もベンチに下げる。一方のフリック監督はフェルミンをダニ・オルモに代えた。迎えた後半もバルセロナが一方的にボールを保持して攻め込んだが、開き直って徹底的に守りを固めるマジョルカをなかなか切り崩せない。
フリック監督は68分に交代カードを3枚切り、バルデをジョフレ、クバルシをガビ、フェランをラッシュフォードに代える。また76分にはハフィーニャも下げてクンデをピッチに立たせた。終盤、バルセロナは公式戦デビューのラッシュフォードらが気を吐くも、やはりゴールを奪えないままアディショナルタイムを迎える。すると94分、今季から背番号10をつけるヤマルが、エースらしい一撃を叩き込んだ。ペナルティーエリア手前でボールを持った18歳は、強烈な左足のシュートを枠内左に沈めている。
結局、バルセロナはリードを3点として、開幕戦勝利を飾った。




