バルセロナを率いるハンジ・フリック監督が、故ヨハン・クライフ氏の哲学に対して共感を示している。
DFラインを思い切り高く上げた攻撃的フットボールを実践するフリック監督のバルセロナ。そのために失点のリスクも高く、先のチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第7節ベンフィカ戦に至っては、打ち合いの末5-4で劇的勝利を収めている。
5-4と言えば、クライフ氏のあの名言で出てきたスコアである。バルセロナの攻撃的フットボール文化の礎を築いたオランダ人指揮官は、かつて「私は1-0よりも5-4で勝つことを望む。すべてはとてもシンプルだ。相手よりも1ゴール多く決めれば勝ちなんだよ」と語ったことがあった。
フリック監督のバルセロナは、失点数も非常に少なかったグアルディオラ監督のバルセロナというより、彼の師クライフ氏の守備は脆くとも圧倒的な攻撃力を誇った、あの3-4-3のバルセロナとの類似性が指摘されている。そして26日のラ・リーガ第21節バレンシア戦(7-2)後、「私は1-0よりも5-4で勝つことを望む」というクライフ氏の名言をどう考えているか問われたドイツ人指揮官は、次のように返答したのだった。
「ああ、確かに私はその考え方の大ファンだ。ただ、今日は選手たちに失点をゼロに抑えようと言っていたのだがね(笑)」
「私たちは今回、失点をしないことを望んでいたものの、うまくいかなかったというのが実情だ。それでも後半に2点を追加したのだから良かったことにしよう。今日、チームは素晴らしいパフォーマンスを披露したよ」




