バルセロナDFジェラール・マルティンが(23)、センターバックとしてレギュラーの座を奪取した。
本職は左サイドバックで、これまではDFアレハンドロ・バルデの控え選手という扱いだったジェラール・マルティン。しかし1カ月前からハンジ・フリック監督にセンターバックとして起用され、見事に結果を残している。
身長186センチで、左利きのジェラール・マルティンは、バルセロナのチーム事情的にも理想的なセンターバックだった。今季、センターバックの唯一のレギュラーであるDFパウ・クバルシは右利きだが、DFロナルド・アラウホとプレーする場合にはプレーポジションを右ではなく左のセンターバックに変えざるを得ず、そのフィード能力を生かせなかった。だが同じくフィード能力に定評があるジェラール・マルティンとならば右でプレーでき、揃って高精度のパスを出すことができる。
空中戦含めたデュエル能力の強さをはじめ、センターバックとしても良質な守備を見せるジェラール・マルティンだが、2024年にバルセロナBに加わる前、古巣コルネジャでは3バックの左を務めた経験を持つ。バルセロナでは今季プレシーズンから試験的にセンターバックとして起用され、ここ最近に本格採用となった。
スペイン『マルカ』曰く、ジェラール・マルティンはセンターバックとしての守備コンセプトを学ぶために、映像を見てチームメートの動きを研究をする必要があったという。クバルシ、アラウホ、DFアンドレアス・クリステンセン、DFエリック・ガルシアの動きを確認し、そして現アル・ナスルDFイニゴ・マルティネスのプレーも分析したようだ。
現在、チーム内唯一の左足のセンターバックであるジェラール・マルティンは、同じく左利きのイニゴ・マルティネスのパスの出し方を参考にした模様。またコーチングスタッフからDFラインのコントロール方法も教え込まれた同選手は、そこでもイニゴ・マルティネスをお手本にしていたとのことだ。
大胆なハイライン戦術を駆使するハンジ・フリック率いるバルセロナだが、DFラインの柱だったイニゴ・マルティネスが退団した今季は同戦術が機能せず苦しんでいた。しかしジェラール・マルティンが、これまで塞がらなかったイニゴ・マルティネスの穴を埋める存在なのかもしれない。


