5日のラ・リーガ第30節、バルセロナはホームでのベティス戦を1-1のドローで終えた。
ラ・リーガ9連勝中(2025年の公式戦成績は18勝3分け)のバルセロナと、前節セビージャとのダービー勝利含めて6連勝中のベティス……スペインで最も勢いに乗る2チームのどちらかが、または両方が勝利を逃すときがやってきた。
バルセロナのフリック監督はチャンピオンズリーグ準々決勝ボルシア・ドルトムント戦も控える状況ながら、やはり主力と選手たちを起用。GKシュチェスニー、DFクンデ、アラウホ、クバルシ、バルデ、MF後列ぺドリ、フレンキー・デ・ヨング、前列ヤマル、ガビ、フェラン・トーレス、FWレヴァンドフスキを先発で起用。
バルセロナは開始7分に先制する。クンデのボールを奪い、フェランがガビを狙ってスルーパス。ペナルティーエリア内右に侵入した背番号6は、対角線上にシュートを放ってGKアドリアンを破っている。なおベティスの下部組織にも在籍していたガビは、ゴールを決めたことを謝っていた。
だがベティスも食い下がり、17分に同点に追いつく。CKの場面で、ナタンがアラウホとの空中戦に競り勝ち、ヘディングシュートを突き刺した。その後は、一進一退の攻防が続くことに。イスコを出場停止で欠くベティスは、バルデがオーバーラップして、フェランが中央に寄り過ぎるためにスペースが生まれる右サイドをアントニーが果敢に突いていく。対するバルセロナは、ぺドリのゲームメイク、前述のバルデのオーバーラップ、ヤマルの創造的プレーで勝ち越し弾を狙った。が、ミッドウィークにコパ・デル・レイのアトレティコ・マドリー戦に臨み、疲労が溜まっている影響か、とりわけぺドリ、ヤマルはプレーの精彩を欠いているようにも感じられた。
バルセロナは29分に絶好機を迎える。左サイドを突破したバルデがグラウンダーのクロスを送り、ニアのフェランが合わせたものの、押し込むだけのボールは枠の左に飛んでしまった。バルセロナはさらに、38分にレヴァンドフスキ、39分にヤマルと立て続けにチャンスを手にしたが、前者はバルトラ、後者はアドリアンの好守に遭っている。試合は同点のまま折り返した。
後半、バルセロナは攻勢を強めてベティスを自陣に押し込むが、ゴールが遠い。55分にはぺドリのスルーパスからクンデがペナルティーエリア内右に侵入し、切り返してナタンをかわしてシュートを放ったが、これはアドリアンにセーブされている。
フリック監督は57分に交代カードを切り、フェラン、フレンキー・デ・ヨングを下げてエリック・ガルシア、温存していたハフィーニャを投入。その後は、いつものように迫力満点のスプリントを見せるハフィーニャを中心としてチャンスを手にしていったが、やはり決め切ることができない。
フリック監督は75分にぺドリ、バルデを下げてフェルミン、ジェラールを投入。終盤、バルセロナは前のめりになって猛攻を仕掛けたものの、疲労も色濃い中でベティスの堅守を崩し切ることができず、逆に速攻にも苦しみながら同点で試合終了のホイッスルを聞いている。
ラ・リーガの連勝が9でストップした首位バルセロナは、同日にバレンシアに敗れた2位レアル・マドリーとの勝ち点差を4までしか広げられず。優勝争いにおいて、大きなリードを手にするチャンスを逃した格好だ。




