FBL-ESP-CUP-ATLETICO MADRID-BARCELONAAFP

バルセロナ、ヤマルの絶妙スルーパスからフェランが決めてアトレティコ撃破…国王杯決勝でクラシコ実現!

2日に行われたスペイン国王杯(コパ・デル・レイ)準決勝2ndレグ、アトレティコ・マドリー対バルセロナは1-0でバルセロナが勝利。2戦合計でも5-4と上回ったバルセロナが、決勝進出を決めている。

2月25日にバルセロナホームで行われた1stレグは4-4という壮絶な打ち合いの末の引き分け。それから1カ月が経ち、両チームの状況は好対照となった。

アトレティコは決勝トーナメント1回戦でレアル・マドリーに敗れてチャンピオンズリーグ敗退……またラ・リーガでは第28節、ホームでのバルセロナ戦を2-4で落として優勝の望みが薄くなった(第29節終了時点で首位バルセロナと勝ち点9差)。一方のバルセロナはラ・リーガここ9試合全勝で、全公式戦では2025年に入ってから17勝3分けと負けなしだ。

前半は、そんな両チームの状態が反映されたような試合展開に。最初の15分こそ、アトレティコもグリーズマン&フリアン・アルバレスの2トップからプレスを仕掛けて両チーム攻め合ったが、以降はバルセロナが圧倒的に主導権を握っている。

アトレティコ陣地で一方的に試合を進めるバルセロナは、フレンキー・デ・ヨング&ぺドリの2ボランチがゲームをつくり、ハフィーニャが左サイドを突破して深みを取り、右サイドのヤマルがその圧倒的な創造性で相対するレイニウドをきりきり舞いさせ、1トップのフェランとトップ下のフェルミンが貪欲にチャンスをうかがう。そんな彼らが先制点を決めたのは、必然だった。

27分、ペナルティーエリア手前右に位置したヤマルのタイミング、スピード、精度のすべてが完璧なスルーパスから、フェランがエリア内右に侵入。“ティブロン(フェランの愛称、サメの意)”は右足ワンタッチのシュートを枠内左隅に流し込んでいる。フェランは4試合連続ゴールで今季公式戦16得点目。スーパーサブ的な役割が多く、出場機会が限られているが、計算的には78分毎に1ゴールと圧巻の得点力を誇示している。

先制したバルセロナはその後も攻勢を見せ、40分には左サイドを破ったハフィーニャがシュートを放つも、これはGKムッソの好セーブに遭った。前半は0-1(2戦合計4-5)とバルセロナの1点リードで終了。アトレティコのシメオネ監督は圧倒的な劣勢を受けて、ハーフタイムに交代カードを3枚切る。アスピリクエタ、レイニウド、ジュリアーノをラングレ、ガラン、スルロットに代えた。

迎えた後半、アトレティコは再びハイプレスを仕掛けてバルセロナのビルドアップを阻み、積極的にゴールを狙う。相手の速攻を許すリスクを冒しながらも、前半とは異なる顔つきを見せた。フリック監督はアトレティコの攻撃に向かう勢いを受けて、58分にクバルシ、フェルミンをエリック・ガルシア、アラウホに代えるなど守備のテコ入れを行っている。

そして68分、アトレティコは本拠地メトロポリターノの観客を沸かせた。スルロットがDFラインを突破して、GKシュチェスニーの守るゴールにシュートを沈める。しかし、これはオフサイドの判定で、スコアに反映されることはなかった。

フリック監督は74分、フェランとの交代でレヴァンドフスキを入れ、さらに86分にはヤマルをジェラール・マルティンに代えて守備を強化。試合終盤は、バルセロナが敵陣でパスを回しながら、焦りを募らせるアトレティコの勢いを削いでいく。アトレティコは終了間際にセットプレーのチャンスを迎えたが物にすることができず、バルセロナが虎の子の1点を守り切る形で勝利を収めた。

なお前日に行われた準決勝のもう一カードでは、レアル・マドリーが延長戦の末5-4でレアル・ソシエダに勝利。4月26日にセビージャ県のスタジアム、カルトゥハで開催される決勝は、バルセロナとレアル・マドリーによる伝統の一戦クラシコとなった。バルセロナは4シーズンぶり32回目、レアル・マドリーは2シーズンぶり21回目のコパ優勝を目指すことになる。

広告

ENJOYED THIS STORY?

Add GOAL.com as a preferred source on Google to see more of our reporting

0