アトレティコ・マドリーは18日にラ・リーガ第6節、本拠地シビタス・メトロポリターノでのレアル・マドリー戦に臨む。前日会見に出席したディエゴ・シメオネ監督は、ダービー前、FWヴィニシウス・ジュニオールのゴールパフォーマンスについての喧騒について、意に介していないことを強調した。
ヴィニシウスがゴールを全員で祝った後、コーナーに一人残って披露するダンスパフォーマンスについては、とりわけアウェースタジアムでリスペクトに欠けるのではないかと、ここ最近議論されてきた。そしてスペイン『モビスタール・プルス』でこのことについて問われたアトレティコ主将MFコケが「それぞれが好きなように祝えばいい」「もしメトロポリターノで踊ったら? 間違いなくイザコザになるよね。それが普通だろう」と発言し、これがヴィニシウスへの警告・脅しではないかと解釈するメディアが現れて喧騒が生まれることになった。
そしてスペインのあるテレビ番組では、ヴィニシウスの踊りを快く思わない一人のコメンテーターが同選手に対する人種差別とも捉えかねない表現を使って、これが世界中で大きな話題に。レアル・マドリーは人種差別に反対する声明を出し、FWネイマールやペレ氏はヴィニシウスに踊り続けるようメッセージを発信。ヴィニシウス本人も「人種差別者の君に言わせてもらう。僕は踊ることを止めない。サンボードロモでもベルナベウでもどこでもね」「数週間前から僕の踊りに対する批判が始まった。批判されているのは自分の本当の踊りじゃない。僕の踊りは世界の文化の多様性を祝福するものだ。これを受け入れてほしいし、リスペクトしてほしい。僕は止まらないよ」と語っている。
シメオネ監督はこうした喧騒の中で会見に臨んだが、ピッチ外のことは気にしていない様子。試合のことだけに集中していることを強調した。
「私は監督としてすべきことだけに集中している。私たちとファンにとっていつだって特別なダービーで、良い試合をする道を探し出すことにね」
「相手はまさに並外れたチームだ。彼らの若手はここ最近に大きな成長を遂げている。彼らはいつも勝利の近くにいるし、私たちにとって都合の良い展開に持ち込めたらと思う」
「ヴィニシウスの論争があまりに大きくなっている? 私たちは全員が関わり合いを持つ社会に生きている。私たち全員が人間であり、そこに私たちの社会があるということだ」