Diego SimeoneGetty Images

90分数的不利も土壇場で追いついたアトレティコ…シメオネは「10点満点の試合。壁を乗り越えた経験は私たちを絶対に強くする。絶対にだ!」

アトレティコ・マドリーは15日のラ・リーガ第24節、本拠地リヤド・エア・メトロポリターノでのセルタ戦を1-1のドローで終えた。ディエゴ・シメオネ監督は、勝利を逃すも「10点満点」の試合と評している。

直前にレアル・マドリーとオサスナが1-1のドローで終わったため、首位浮上のチャンスを手にしていたアトレティコ。しかし開始5分、スライディングタックルを仕掛けたMFパブロ・バリオスがまたも足裏で相手に打撃を与えて一発退場となり、アディショナルタイム含め90分以上を10人で戦うことを強いられた。

数的不利のアトレティコは結束した堅守でセルタのチャンスをほぼ許さなかったが、68分にDFロビン・ル・ノルマンのPK献上からFWイアゴ・アスパスのゴールを許してビハインドを負う。だが81分、出場したばかりのFWアレクサンデル・スルロットがロングボールからDFラインを抜け出し、劇的ゴールを記録。ドラマチックな展開で少なくとも敗戦は回避し、辛うじて首位マドリーとの勝ち点1差を維持している。

試合後、先に記者会見に出席したヒラルデス監督は「10点がとても満足だとしたら、3点の試合だ。勝たなければならない試合で勝ち点2を失ってしまった」と発言。その一方で、その次に会見に出席したシメオネ監督は、同点劇の興奮が収まらない様子で、大きな声量と強い語気で言葉を紡いで行った。

「1点から10点で言えば10点だ。90分を通して1人少ない状況は、ほとんどなかった。チームはよく守っていたよ。攻撃的なチームを相手にして、最も最悪なことは1人足りずにプレーすることなんだがね。彼らのチャンスは、最後に(ボルハ・)イグレシアスが迎えたものくらいしかなかった。それとは別にPKからゴールを決められたが、あれはPKでいい」

「私たちは引き分け、勢いづいた。チームの前には壁が立ちはだかった。しかし、私たちはその壁を乗り越えたんだ! この経験は私たちを絶対に強くしてくれる。それはもう、絶対にだ!」

アトレティコは同じくバリオスが退場したレヴァークーゼン戦でも、2-1の逆転勝利を収めている。

「なぜ私たちが負けないか? 選手たちは良い時期を過ごしている。良い形で試合に入り、退場者が出たが、このチームにはグラディエーターたちがいた。君たちに分かるか? この勝ち点1は今はわずかに思えるかもしれない。しかし、これから決定的な勝ち点1になる可能性を秘めているんだ」

バリオスの退場の感想について、異論はないようだ。

「あの退場についてのコメント? 君たちに言うべきことはない。正当な退場だったかどうか? あの退場は明らかだろう」

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