8日のラ・リーガ第23節、アトレティコ・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのレアル・マドリー戦を1-1のドローで終えた。ディエゴ・シメオネ監督は試合後、どちらが勝利してもおかしくない試合だったと振り返っている。
ラ・リーガ首位決戦となった今回のダービー。前半はアトレティコがレアル・マドリーの攻撃を堅守で跳ね返しながらカウンターを仕掛け、PKからFWフリアン・アルバレスが先制点を記録。だが後半になると、レアル・マドリーが幅を使った攻撃でアトレティコの守備ラインを間延びさせ、FWロドリゴのクロスからFWキリアン・エンバペが同点弾を決めた。
試合後会見に出席したシメオネ監督は、どちらにも勝利をつかめる感触があった一戦と語っている。
「私たちは前半に素晴らしいプレーを見せた。が、ゴール前最後の数メートルで、チャンスを生かし切るための明確性を欠いてしまった。後半はマドリーがよりインテンシティーを発揮して早々にゴールを決めている。しかし後半も20分を過ぎると、ジュリアーノがスリップしたチャンス、またジョレンテが2回と、私たちもゴールの可能性を手にしていた」
「どちらも、もっと良い結果を手にできたと考えられる試合だったが、結局はドローで終わったね」
シメオネ監督は終盤にFWアンヘル・コレア、FWアレクサンデル・スルロットらアタッカーたちを投入したが、やはり勝利を狙っていたのだろうか。
「コレア、スルロットを順に投入していったとき、中盤ではバリオスとコケを真ん中に置いて、守備組織をより強固なものとした。攻守が激しく切り替わる、行ったり来たりの展開は私たちにとって良いものではなかったからだ。あのとき、私たちは打撃を与えられておらず、彼らの方が良い攻撃を仕掛けていると感じた。左サイドもそうだが、とりわけ右サイドから仕掛けるマドリーの攻撃に私たちは苦慮していたんだ。あの交代策によって私たちは安定性を取り戻し、再び競い合って勝利をつか可能性も手にしている」
MFオーレリアン・チュアメニがMFサムエウ・リーノの足を踏みつけたことで獲得したPKについては、一部で物議を醸している。だがシメオネ監督は正当な判定であったことを強調した。
「今日、アトレティック対ジローナでも同様の形でPKが取られている。あれも踏みつけ行為があり、審判がVARから呼ばれていた……。とても似ていたよ」
また、MFダニ・セバージョスがMFパブロ・バリオスに仕掛けたタックルが、一発レッドに値したかどうかにも言及した。
「審判は最善を尽くしていたと思う。セバージョスのタックルは誰かにとってはレッドカードであり、少なくともVARが介入が必要だったかもしれない。ほかの誰かにとってはそうではないようにね。VARは審判を呼ぶ必要はないと判断した。レフェリングについては正しい試合運びが行われたと感じている」
このダービーの結果、もし3位バルセロナがセビージャに勝利すれば首位レアル・マドリー(勝ち点50)、2位アトレティコ・マドリー(勝ち点49)、バルセロナ(勝ち点48)と、ラ・リーガ優勝争いは混沌を極めることになる。
シメオネ監督は2-1で勝利したバルセロナとの直接対決後と同様に、同チームがラ・リーガでも最も優れたプレーを見せていることを強調し、白熱の優勝争いを歓迎している。
「繰り返し言わせてもらうが、バルセロナこそが最高のチームだ。彼らの攻撃は素晴らしい。チームとしてプレーしながら、選手たちが凄まじいスピードでゴールを狙う」
「彼らがセビージャに勝てば、より接戦となるね。私たちの距離が近ければ、記者たちにとってはより楽しめることなんじゃないかな」




